2021年11月3日付けの朝日新聞デジタルの表題の記事を紹介します。
「「土間」のあるマンションが注目を集めている。昔ながらの日本家屋にある土足で入れるスペースだが、アウトドアブームを背景に、キャンプ用品や高級自転車などを置ける場所として人気に。コロナ禍を受けた衛生意識の高まりも追い風となっている。
大和ハウス工業は9月、神戸市内で土間つきマンションの分譲を始めた。「土間ホール」と名付けられた空間は、昔ながらの土間のイメージとは違い、白を基調とした光沢感のあるタイル張り。玄関の隣にあり、洗面所やバルコニーと直結する設計だ。
広さは4・45平方メートル(約3畳分)。汚れた服などを居室に持ち込まずに洗えたり、子供が部活動で使うスポーツ用品を置いたりできる。物干し竿をかけられるので、長時間室内干しをしても生活を邪魔しない。棚が備え付けられており、収納力も高い。
同社はこれまで土間つきの戸建て住宅の販売は手がけてきたが、分譲マンションは初めて。汚れたものを置けて、洗面所にも直結する土間は、コロナ禍を受けて需要が高まると判断したという。先行販売する5戸のうちすでに4戸の契約が決まっており、「若いファミリー層からの人気が特に高い」(広報)と手応えを感じている。
野村不動産は、2017年から土間つきのマンションを販売している。「玄関はもう少し広いほうがいい」「ベビーカーを置きたい」といった客の声に応えて企画したという。土間はやはりタイル張りで、洗面所に直結している。
これまで関東の三つの分譲マンションに用意した「土間プラン」は全戸完売。19年には高級住宅地として知られる兵庫県芦屋市の分譲マンションでも販売を始め、19戸のうちすでに17戸が売れた。他のプランに比べても好評だという。
両社とも、最新の設備を整えた新築マンションで、土間という古くからの呼び名をあえて残した。間取り図にも「土間」の文字がある。「わかりやすく親しみやすい名称だから」(大和ハウス)という。
阪急阪神不動産によると、中古マンションに土間をつくるリノベーションは、5年以上前から人気が出ていたという。タイル張りだったり、コンクリートだったりと仕上げは様々。昨今のアウトドアブームで、置き場所に困るキャンプ用品や、マンションの駐輪場では盗難の心配がある高級自転車などを室内で保管したい、といったニーズが増えているという。担当者は「コロナ禍で需要が急増したというよりも、スタンダード化してきている印象だ」と話す。」
かつて会社員時代に、商品開発担当として、土間付のマンションを企画して販売したことを思い出します。静岡県のマンションで採用したのですが、Jリーグの有名外国人選手が購入してくれました。土間に対して日本人よりも、外国人の方が魅力を感じてもらえたことが感慨深かったです。
玄関からバルコニーまで土間を繋げた京の町家を参考した「通り土間」プランも提案したのですが、まだ実現していません。リノベーションの要望があれば、是非実現してみたいものです。
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