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  • 執筆者の写真快適マンションパートナーズ 石田

じつはいま「日本への移住を望む中国人」が激増している…その「驚きの実態」



 2023年12月5日の現代ビジネスの表題の記事を紹介します。


豊洲のタワマンに移住

「上海の厳しいロックダウン(都市封鎖)を目の当たりにして、このまま中国にいたら自分はどうなるんだろう、と思うと空恐ろしくなり、日本への移住を決意しました。急いで身の回りの荷物だけ持って、東京にやってきたのです」

 2022年末、私のインタビューにこう語ったのは、中国の大都市出身の29歳の男性だ。職業や経歴など詳しいことは書けないが、かなりの資産を持つ富裕層。ネット関連のビジネスで成功し、わずか数年で大金を稼いだ。

 その男性はコロナが始まってすぐの2020年初め、たまたま東京・豊洲にあるタワーマンションの一室(約58平方メートル)を約7000万円で購入していた。旅行や仕事で来日した経験があり、日本を気に入ったからだ。マンションを買った当時は、そこに腰を落ち着けるつもりはなかったが、中国の厳しすぎるゼロコロナ政策に「もう耐えられない」と感じ、決断したという。

「出国時(2022年春)は、たとえ正式なビザや航空券を所持していても、イミグレーションで係員に意地悪をされて出国できない場合がある、との情報を複数の知り合いから聞いていたので、とても緊張したのですが、無事に出国できました。飛行機が離陸し、機内から中国の大地を見たときには、正直ホッと胸をなでおろしました」と語る。

 コロナ禍が一段落した今年のゴールデンウィーク期間中、中国各地はコロナ禍前を上回る人出で賑わった。日本から見ていると、中国社会は急速に活気を取り戻し、まるであの混乱などなかったかのように、人々は日常生活を謳歌しているようだ。

 だが、取材してみると、彼らの心の中に「ゼロコロナのときに味わった痛み、苦しみは、一生忘れることができない」「この国にいたら、苦労して築いた資産が、ある日突然、没収されるかもしれない」という気持ちがくすぶっており、この男性のように「日本に移住したい」「中国から脱出したい」と考える中国人が、水面下で増えているのだ。


「あなたは“潤”する予定ですか?」

 私は上海で2ヵ月に及ぶロックダウンが始まった当初の2022年4月末に、【いま中国で「海外移住」を考える人が激増中…習近平・共産党への反発が止まらない】という記事を書いたが、その中で、中国国内で「移民」に関する検索が急上昇している、という話を紹介した。

 「移民」の隠語は「潤」(run=ルン)で、英語の「run(ラン)」と同じスペルであることから、中国では「ずらかる」「逃げる」などの意味で使われている。SNSでも「移民」というワードを避け、「あなたは“潤”する予定ですか」などと使うことが流行った。

 ロックダウンの厳しさに耐えられず、もうこの国に見切りをつけようと考えた人が、ほぼ同時期に、大量にこのワードを検索したのだが、当時は物理的に身動きが取れず、検索するだけで終わった人もいた。また、早急に事を進めようとした結果、移民仲介会社にお金をだまし取られたり、所有していたマンションが希望価格で売れず、移住資金を確保できなかったりして、失敗したケースも多いと聞いた。

 だが、日本の中国系不動産会社、行政書士などに話を聞くと、コロナ禍が一段落し、個人ビザの発給が再開された今年の春ごろから、再びじわじわと問い合わせが増えているという。

 問い合わせの内容で多いのは、日本に滞在するためのビザの問題、そして不動産購入の話だ。冒頭の男性はまずビジネスビザで入国し、しばらくして就労ビザに切り替えたと言っていたが、最近、日本に移住する富裕層は「経営管理ビザ」を取得することが多い。経営管理ビザとは、日本で貿易、その他の事業の経営、またはその管理に従事する活動のための在留資格のことだ。

 経営管理ビザの取得者は、約10年前の2012年と比較して約3倍に増加し、2021年までのデータで約1万4000人にまで増加している。知人の行政書士によると、「マンションを10戸購入すれば、経営管理ビザを取得できますか」などの問い合わせもあるそうだ。


人気の地域

 また、不動産購入についても、ビザ取得と同時進行で進める人が多い。中国の大都市と比較すると、日本の不動産は激安だ。昨年はオンラインで購入していた人が、最近では来日して自分の目で見て購入するようになるなど、変化が生じている。

 東京都内で人気なのは、中国人が多く住む豊洲のほか、白金、虎ノ門、麻布など。子どもを通わせるインターナショナルスクールの近くの街を選ぶことが最近の特徴だという。日本留学経験者ではなく、これまで日本と接点のない富裕層は中国語か英語でコミュニケーションを取るため、そうした選択肢になるようだ。

 ところで、彼らはなぜ移住先として、日本を選ぶのだろうか。


カナダ、イギリスより日本! な理由

 彼らはなぜ移住先として、日本を選ぶのだろうか。

 私の取材では、多くの中国人の移民希望先の上位は、これまでカナダ、イギリス、シンガポール、マレーシアなどだった。いずれも移民受け入れの実績が多く、英語が通じたり、中国系の人が多く住んでいたりして、言葉の問題が比較的少ないこと、子どもの教育上でも問題が少ないことが理由だ。だが、ある在日中国人不動産会社の担当者はいう。

「カナダやイギリスは、英語は通じるものの、中国から遠くて、冬は寒い。シンガポールは中国語が通じるけれど、生活コストが高い。その点、日本は近いし、(生活コストが)安い、(子どもが1人で外出しても)安心、安全。食事も美味しくて、コスパがいい。政治的に安定していて、空気もいい。よく考えてみると、日本は三拍子どころか、五拍子、六拍子も揃っている、理想的な移住先なんです」

「それに日本は、中国以外では、唯一漢字を使っている国。日本語を勉強したことがなくても、日本語の看板や標識をある程度理解できますし、顔つきも似ているので、街に溶け込みやすく、緊張感が少ない。気候風土、文化も似ています。

 その上、不動産の利回りも安定しているので、日本にいくつかの不動産さえ持っていれば、働かなくても定期的な収入が得られます。中国にも頻繁に帰れます。こうした観点から、最近は海外の中でも、とくに日本に移住したいという人が増えているんですよ」という。


資産を移したい

 そして、彼らが移住を希望しているのは、中国政府によるゼロコロナやロックダウンだけが原因ではない。それらはあくまでも決断に踏み切るきっかけのひとつであり、理由はほかにもあるという。その理由のひとつが、2021年から始まった共同富裕政策(ともに豊かになる、という政府のスローガン)の影響だ。

 共同富裕は、経済成長によって生じた格差の是正を目的とするもので、とくに政府によってファーウェイやアリババといった巨大IT企業への締め付けが強化されている。富裕層や芸能人への目も厳しくなり、不正蓄財をした人の摘発、財産没収や資産凍結が始まる、との噂も飛び交った。

 人口約2500万人の上海には、およそ200万人の富裕層が住んでいると言われるが、彼らの中には、たとえ不正とは関係なくても、「とにかく不安なので、資産を安全なところに移しておきたい」という気持ちが強い。

 今年初め、私が取材した40代のある富裕層は、以前から投資目的で東京に複数の不動産を所有していたが、日本語がわからないため、本格的な移住には躊躇していた。だが、「だんだん中国にいることが怖くなってきて、家族とも話し合い、中国から最も距離的に近い日本への移住を決めました」と話していた。


老後の不安も大きい

 また、複数の移住者に聞いてみると、中国に対する不安はほかにもあるという。子どもの教育、医療、老後、情報統制などの身近な問題のほか、米中対立や台湾問題、国内政治の不透明さなど、その不安は多岐に渡るという。

 取材していて、私がとくに意外に思ったのは、彼らが日本に移住したい理由として「老後の不安」を挙げていたことだった。比較的若い人でも「老後、どこに住めば、精神的に落ち着いて生活できるか」について、真剣に考えていた。中国の脆弱な医療事情とも関係するが、中国に住んでいたら、いくらお金があってもよい老後を送れないのではないかと考え、悩んでいたのだ。

 2022年末、中国国内に住むある男性は、子どもが「頭が痛い」といったので、病院に連れていったところ、MRI検査をされたのち、再検査を求められた。その際、医者から「私の個人事務所に来れば、もっと詳細な検査ができますよ」と言われ、そこに行くように指示されたという。男性はその時点で「怪しい」と直感し、別の病院に連れていったところ、子どもには何も異常がないことがわかった。

この男性が言う。

「おそらくこの医者は、自分の事務所で再検査をするフリをして、高額な治療費を巻き上げようとしたのでしょう。これは、誰もが知っている大病院での話です。中国の病院はいろいろ問題がありますが、まさかいまだに医者が堂々とそんなことをしているとは……ショックでした。健康で、ある程度のお金があれば、この国には日本よりもずっとチャンスがあるように感じます。でも、いざ、こういうことに直面すると、この国から出ていきたくなるのです」」


 中国は社会主義のためマンションを買っても長期間の利用権を買うだけで、日本のように保有することが出来ません。最近の社会情勢の不安もあり、富裕層は益々移住を目指すように思います。今後も首都圏のマンションでは、外国人が区分所有者になるケースは増えてくると思われます。


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