古いエレベーターでは地震等で閉じ込められる事故も発生します。中央防災会議の想定によると、首都圏直下型M7.3震度6強の地震で、エレベーター約30万基が緊急停止し、1万2500人が閉じ込められるとの予測もあります。 2018年6月18日に発生した大阪北部地震(M6.1 震度6弱)では、滋賀県・京都府・大阪府・兵庫県・奈良県などでエレベーターの閉じ込めが339件が発生。(「地震時管制運転装置付」エレベーターも含む)通信・交通のマヒ等により、長時間の閉じ込めも発生しました。東日本大震災において東京都内で起きた「エレベーターの閉じ込め 84件」の中には、救出まで最大9時間以上を要したケースもあったそうです。
エレベーターチェアは、普段は椅子等で利用でき、椅子内部には万が一閉じ込められた場合の水・あかり・トイレといった非常用品を設置しています。収納ボックスには非常用トイレの処理セット(ビニール袋や便凝固剤など)、非常用飲料水や非常用食料、防寒用のブランケット、懐中電灯や救助用の笛などを収納できます。
普段は椅子としても使えるので、エレベーター使用時にちょっと座るなど、高齢者の乗降時にも安心です。通常は、エレベーター内で高齢者や妊婦、体調が悪い人が腰かけるイスとして使用。非常時には、座面シートを取り外し、中層部分のトイレボックスを取り出して、収納ボックスに入れてあるトイレ用品のビニール袋をセットし、便凝固剤を使用すれば、後処理も楽な簡易トイレとして利用できます。一番下の収納ボックスは安定させるためエレベータに固定設置しておきますが、トイレボックスは取り外してどの位置にも自由に配置できるので、排便時に窮屈な姿勢をとることなく利用できます。
万が一のためにも検討したい防災備品の一つです。
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