
新型コロナの影響もあって、7月8月と東京都の人口が減っています。特に、8月には前月に比べて5900人のマイナスでした。外国人の減少、大学が遠隔授業で、アルバイトもないために、学生が東京に住んでいない等の影響もあると思いますが、「在宅勤務」が一般的になり、週に2回程度しか出勤の必要がなくなった会社員が、都内の狭くて高いアパートから、東京近郊100キロ圏内の自然環境が良くて、広くて安い物件へと、移住する流れもあるようです。
10年くらい前に、ある経済評論家の先生から聞いた話を思い出しました。その方は、当時、地価の高い東京から、佐賀の新築分譲マンションを購入し、家族で引っ越した経緯を話していただきました。
「東京で購入すれば5000万近くするマンションが、佐賀だと駅前でも、2000万ちょっとで買える。佐賀は自然が豊かだし、電車で30分程度で大都市福岡にも行ける。福岡空港も近いので生活には何の不自由もない。」経済評論家ということで、平日はほとんど出張でホテル暮らし、週末は環境の良い田舎でのんびり暮らしているというお話でした。
私も東京で単身赴任していた時に感じたのは、住居費や駐車場代の高さと、昼食代の高さでした。家賃はワンルームでも10万円前後、昼食代も1000円が相場です。駐車場代に至っては5万円が相場。家の近くに駐車場がなくて、賃貸マンションから自転車で5分かけて駐車場まで車をとりに行くという話も聞いて、大変だなと思った記憶があります。首都圏でカーシェアリングが浸透している理由も良くわかります。
東京の会社員は確かに年収は高いですが、ほとんど住居費に費用がかかり、生活が豊かだとは決して思いませんでした。
新型コロナの影響で、地方移住が見直されています。先日、香川県の小豆島に旅行に行ったおりに、宿のご主人から聞いた話では、小豆島には都会からの移住者が多く、特に若い世代が増えてきているそうです。補助制度も手厚く、家を建てたり、子供が出来たりすると、総額で500万円近くの補助金が出るとのことでした。カフェやパン屋、ケーキ屋さん等を開業する人も増えているとのことでした。
香川県は、気候が温暖で、台風等の被害も少なく、また瀬戸内海に面していることから風光明媚な土地柄です。お昼も、うどんを食べれば500円もかかりません。
コロナ過は、地方都市にとっては、ある意味チャンスなのかもしれません。
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