バルコニーとベランダ、調べてみると、屋根のあるのがベランダ、屋根のないのがバルコニーと呼ばれるのが一般的なようです。マンションの最上階等で、下階の屋根部分を使用できる広いスペースはルーフバルコニーと呼ばれています。
私が会社員時代にマンションの設計をしていたころは、すべてをバルコニーと呼んでいました。またその中で、バルコニーも用途によって、「リビングバルコニー」・「サービスバルコニー」と呼んで、使用目的に分けて設計していたものです。
マンションのバルコニーは様々な用途に使用されます。使用例の一例としては、洗濯物干場・ゴミ置場・ガーデニング・アウトドアリビング・エアコン室外機置場・屋外物置・避難通路・植栽スペース・靴洗い場等、ざっと数えただけでも、これぐらいの用途に使われています。もっと、違う用途で使われている人も多くいるのではないでしょうか?
このバルコニーの用途を大きく2つに分けて、「見せるバルコニー」と「使うバルコニー」に分けるのが、「リビングバルコニー」・「サービスバルコニー」の考え方です。
例えば横長リビングであれば、リビング側の窓に面するバルコニーは見せるバルコニー「リビングバルコニー」として、植物を育てたり、椅子と机を置いて、アウトドアリビング・ガーデニングスペースになるようなしつらいをします。
一方のダイニングの面する部分のバルコニーは使うバルコニー「サービスバルコニー」として、物干金物やSKシンク(多目的シンク)が設置され、ゴミを一時的にストックする場所が用意されます。また、妻側住戸等で、キッチンをバルコニー側に設置してキッチン横に勝手口を付けた間取りも、主婦には人気の間取りになっています。
マンションの設計者や企画の人間は、マンション設計時に、このような細かな配慮をすべきです。新築のマンションを見て、リビングから見える位置に物干金物等が設置されているマンションは、デベロッパーの配慮のなさが一目でわかります。
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