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執筆者の写真快適マンションパートナーズ 石田

フローリング

更新日:2022年1月13日



 昔のマンションの床はカーペットがほとんどでしたが、ダニ・カビ発生の問題や、水をこぼした場合の拭き取りやすさ等から、最近のマンションの床は、ほぼ100%フローリングになっています。

 素足で触れたときの感触がよく、そして見た目もナチュラルで美しいのがフローリングの特徴です。

 フローリングと言っても、材質や防音性能から大きく分けて下記の2種類があります。


無垢材フローリング

 木材を板状に切り出し、そのまま床に張ったのが無垢材フローリングです。材質はナラ・杉・キリ等、様々な樹種の無垢材フローリングがあります。自然派住宅等では採用されていますが、自然の素材のため、伸縮が大きいことややソリ等が大きく、住んでからのクレームが発生しやすいことから、マンションや大手住宅メーカーの戸建て住宅では採用されていません。

メリット

・柔らかく肌触りがいい ・木の香りがしてリラックスできる ・調湿効果があり部屋を快適な空間にしてくれる ・削って補修ができる ・使えば使うほど味が出てくる

デメリット

・反りや収縮により隙間ができやすい ・水に弱いのでメンテナンスが必須 ・材料が安定しないため反りや収縮が発生しやすく施工が難しい

複合材フローリング

 無垢材フローリングのデメリットである、反りや収縮を抑えたフローリングとして開発されたのが複合材フローリングです。複合材フローリングは、フローリングの基材として、反りにくく、また収縮があまりなく安定性の高い、積層材(ベニヤ)を使い、表面に木材の突板(木材を薄くスライスしたもの)や、樹脂シートの上に木目を印刷したものを張りつけ、見た目の美しさと材質の安定性を確保しています。マンションや大手メーカーの住宅の床は、ほぼ100%が、この複合材フローリングです。また、最近の複合材フローリングの表面材はほぼ樹脂シート材になっており、表面が硬く、また小さな傷も、目立たないような色柄になっています。

メリット

・反りや収縮が少なく素材が安定している ・色やデザインの選択肢が多い ・防音効果を持たせたものなど機能性が高い床材も選べる

デメリット

・傷がついたら貼り直しになる ・調湿効果がない  マンションでは、床の防音性に配慮して防音二重床と直貼りフローリングがありますが、直貼りフローリングには複合材フローリングしか施工できません。一方二重床であれば、無垢材フローリングやタイル床等も施工することが可能です。

 フローリングは木材であり水に弱いため、洗面所等の水回りに採用するのは不向きです。また滑りやすい材質のため、ペット等を飼っている場合も不向きです。

 床暖房を採用する場合には、無垢材は採用できず、複合フローリングの床暖房対応タイプを選択する必要があります。


 マンションで新築購入時に、フローリングの表面を硬くコーティングするフロアマニュキュアをオプションで勧められることがありますが、コーティング材が床鳴りの原因になるケースや、床の張替えを行った場合に、元の床材と色が合わない等のおそれがあり、お勧めしません。価格的にも高価で、フロアマニュキュアの金額で、新たにフローリングの張替えも出来るほどです。


 見た目の良さや清潔面から支持されているフローリングですが、防音性等を考えるとフローリングはいまいちです。いまでも、高級マンションの寝室は吸音性が重視され、絨毯が一般的になっている等、部屋の使用用途に併せて、床の材質を考えることが重要です。

 防音性能や転倒時の安全性・ペット対応等を考えて、マンション業界も、そろそろフローリングに替わる新しい床材を開発して欲しいと思います。


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