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  • 快適マンションパートナーズ 石田

ペット・Uber Eatsが突然禁止に!? マンション管理組合「正義の暴走」の実態



2022年8月8日の集英社オンラインの表題の記事を紹介します。


「「コロナ以降、集合住宅における騒音トラブルやペットトラブルが増えています」。そう語るのはマンション管理コンサルタントの土屋輝之氏だ。一体何が起きているのか。その背景には、「暴走するマンション管理組合」の存在があった。


 数多くの世帯が一つ屋根の下で暮らすマンション。しかし「コロナ禍をきっかけに、不穏な動きが見られるようになった」と土屋氏は指摘する。 「普段から家事・育児を担うことが多い女性の場合は、掃除機や洗濯機の音、子供の声などは住人同士ある程度お互いさまとわかっているので、クレームを入れる人は少なかったです。しかし、コロナ以前は朝から晩まで仕事で、家にいる時間がほとんどなかったという働き盛りの男性が在宅ワークになったことで、日々のちょっとした生活音を煩わしく感じて、管理組合にクレームを入れてくるというケースが増えているのです。  また、おうち時間を充実させようとペットを飼う人が増えたために、『完全室内飼い』『共用部ではキャリーケースに入れるか抱きかかえなければいけない』といったルールをよく知らずに飼い始めて、周囲に迷惑をかけてしまうケースも多いようです」  居住者が互いに気持ちよく暮らすためには、ルールを守りつつ、時にはお互いさまの精神で多少の生活音などは許容し合うことが大切だ。そのためにも、集合住宅の生活環境・治安を維持管理する管理組合の存在は欠かせない。しかし、「トラブルに対処するために正義感が暴走し、ブラック校則さながらの横暴なルールを振りかざす管理組合も増えている」(土屋氏)という。

以下、驚くべきブラック管理組合の実例を紹介しよう。


ペットOKのマンションが規約改定で突然ペット禁止!?

「猫を一匹飼っているので、ペットOKの物件を探して引っ越したのが半年前のことです。家賃は少し割高でしたが、共用部にはペットの洗い場などもあって、ここに住んでよかったな、と思っていたのですが……」(都内23区在住・Aさん)  先月ロビーの掲示板に張り出された管理組合からのお知らせを見て、Aさんは驚愕する。


<重要!! ペット飼育について 居住者全員必ず熟読してください!!> 2022年●月●日に●●●マンション第●期通常総会で管理規約改定が承認され、●●●マンションに居住するすべての賃借人(部屋を借りている人)のペット飼育および一時的預かりを例外なしの禁止としました。よって、ペット飼育をしている賃借人の方は管理規約違反になりますので、ただちにマンションから引っ越すか、ペットを手放すかしていただきたいところですが、管理組合も鬼ではありませんので、猶予期間を設けました。現在飼育しているペット一代に限り例外的に飼育を認めますが、追加飼育は一切認めません。  また、掲示物を剝がしたり共用部でペットを抱きかかえずに歩かせている住人については、防犯カメラの記録を確認し、日時と人物を特定済です。公文書である掲示物を剥がすことは犯罪ですので、警察への通報も検討しています。(以下略)


「ペットOKの物件を探して引っ越して、プラスアルファの敷金や割高の家賃も支払っているのに突然禁止だなんて......。一部には飼育マナーが悪い人もいるのかもしれませんが、ほとんどの人はルールを守って暮らしています。 『鬼ではありませんので』という言い方も随分高圧的ですし、猶予期間を設けるとは言っても、ペットを飼っている住人は日々監視されているのではないかと思うと、猫を病院に連れていくために、キャリーケースを持って廊下を歩くのさえ恐怖を感じます。正直、管理組合に言われなくても今すぐに引っ越したいですが、引っ越し費用を払ったばかりだと思うと悔しくて……」(Aさん)


正当な手続きで規約を変更しているか要チェック

 Aさんにしてみれば寝耳に水でしかない話だが、こうした規約改定は許されるのだろうか? 土屋氏は自身の見解をこう示す。 「賃借人に限ってペットを禁止するというのはあまりに理不尽なので、総会の議事録を確認し、正当な手続きを踏んで規約が変更されているのかどうか確かめることをおすすめします。 『所有者ではない賃借人に議事録を見せる義務はない』と言われるかもしれませんが、規約変更によって引っ越しを検討せざるを得ない(明確な害を被っている)状況ですから、『利害関係者として確認する権利がある』と主張できるはずです」  また、規約変更のためには通常区分所有者および議決権の各4分の3以上の賛成が必要だが、果たして本当にこの規定を満たす賛成を得て、規約変更をしているのだろうか。 「高圧的で横暴な文面から考えると相当感情的になっていますから、そもそも正当な手続きを踏んでいるかも確かめたほうがよいですし、張り紙の内容と実際の規約変更の内容に齟齬があるかもしれません。また高圧的な印象を与えかねない貼り紙で『ペット飼育は禁止になりました!』と一方的に伝えるのは、そもそも望ましいことではないでしょう」(土屋氏) とはいえ、賃借人の立場で「ペット禁止」を覆すのは、現実的には難しそうだが……。 「覆すことはできなかったとしても、議事録を確認したうえで、引っ越しの際に『入居時と大幅に条件が変わったこと』『管理組合が横暴で恐怖心を感じるので暮らしづらいこと』などを理由に、オーナーに賃貸借契約時に支払った礼金や敷金の一部返却を交渉することも視野に入れてみるといいのではないでしょうか」(同)


独断で管理組合が防犯カメラを確認するのはNG

 また前出の張り紙には「防犯カメラの記録を確認し、日時と人物を特定済」とあるが、管理組合が独断で防犯カメラを確認していることも問題だと土屋氏は指摘する。 「防犯カメラの記録内容を確認することは、一歩間違えればプライバシーの侵害にもなりかねないので、多くの集合住宅では『警察立ち合いのもとで確認すること』が規約や細則で定められています。 『警察への通報も検討している』と文面にあるので、現時点では警察には連絡していない=警察の立ち合いなしに防犯カメラの記録を確認している可能性が高いですよね」(同)  また管理組合が独断で防犯カメラを確認するのは、以下のような問題もはらんでおり、とても看過できることではないそうだ。 「防犯カメラの記録を勝手に確認して、若い独身女性の生活内容や異性関係を観察していたマンションの管理人が問題になったり、『子供が駐車場の車に傷をつけた』といった事件を管理組合が子供の実名と共に公表し、その子が近所の子供たちからいじめられてしまったという例も過去にあります。こうした被害を生まないためにも、防犯カメラの取り扱いには細心の注意を払わなければいけません。今回のような防犯カメラの運用は、あきらかに管理組合の暴走です」(同)


「共用部に私物を置くのは禁止」だから、置き配も禁止!?

 コロナ以降、宅配便やフードデリバリーを受け取る際も対面を避け、宅配ボックスを活用したり、玄関前に置いてもらった荷物を後で家に運び入れる「置き配」をしている人も多いだろう。しかし、この「置き配」が「管理規約違反だからと管理組合に禁止された」と話すのは神奈川県在住のBさんだ。 「『共用部に私物を置くのは管理規約で禁止されているから』という理由なのですが、長時間荷物を放置しているわけではなくて、感染対策のために対面を避けて置き配にしているだけ。配達員さんやフードデリバリーのスタッフが荷物を置いてくださったのを確認したらすぐにドアを開けて受け取っている人がほとんどなのに……」(Bさん)

 ルールとはいえ、このご時世なのにあまりに四角四面な対応なのではという気がするが……。前出の土屋氏は以下のように指摘する。 「共用部に私物を置くことは基本的にどの集合住宅でも禁止されています。景観の問題もありますが、最も大きな理由は災害時の避難経路を確保するためです。自転車のような大きな私物を置いておくことで避難の妨げになっては困りますよね。だからといって、避難経路の妨げになるとは考えづらいフードデリバリーのような小さな荷物、そして短時間の置き配を禁止するのは本来の目的から逸脱していると言わざるをえません。  ましてや感染対策のためにしていることです。ルールの遵守は大事ですが、管理組合の本来の目的は、住人が安全、快適に暮らせる環境を維持管理することです。何のためのルール、規約なのかを考えて、時には柔軟に対応することも大事なはずなんですけどね」


真面目な理事ほど暴走しやすい

 このような、暴走ともいえる管理組合の規約変更や張り紙の掲示について、土屋氏は「暴走を主導する管理組合の理事には特徴がある」という。 「一概には言えませんが、正義感に基づいた行動を取る真面目な性格の方が多いということです。 長年しっかりした会社にお勤めになって、きっと仕事ぶりも優秀だったんだろうなという方が、定年後に自分が住むマンション管理組合の理事になったりすると、会社と同じやり方で『ルールはルール』とマンション管理を進めてしまい、トラブルが起こりがちです。お仕事を引退して、自分が力を発揮できる場所や居場所がほかになく、頑張りすぎた結果暴走してしまうこともあります」(土屋氏)  また、とにかく厳罰化することで治安を維持しようとするのも特徴だ。 「ペット禁止にしても置き配禁止にしても、共用部でペットを歩かせていたり、長時間共用部に私物を放置していたりという、一部の悪質なルール違反者に対処するために厳罰化をしているんですよね。でもこれが悪手なんです。いたずらに規約を厳罰化するのではなく、違反者に対して改善を求めていかなければ、ルールを守って暮らしている多くの住人にとっては、違反者よりも管理組合の存在のほうがストレスになってしまいますから」(同)


暴走が始まってからでは遅い

 管理組合の暴走がいきすぎると、マンションの資産価値が下がるリスクもある。 「少し前に、渋谷のとあるマンションで管理組合が暴走して、ニュースでも話題になりました。理不尽な規約がまかり通っているマンションとして有名になってしまうと、最終的には資産価値が下落するリスク、さらに『暴走管理組合にはつきあいきれない』と管理会社のほうから契約解除を通告されるリスクもあります」(同)  具体的な生活の不便を感じない限り、管理組合の運営に関心を払うこともなく、総会にも出席しない「サイレント住人」として暮らしている人も多いだろう。しかし、暴走が始まってからでは遅い。快適な住環境、ひいては資産価値を守るためにも、集合住宅に住む人は管理組合の動向には常に関心を持っておいたほうがよさそうだ。」


 この記事にある賃貸人のみに限った「ペット禁止」はやはり疑問です。賃貸人は組合員ではないため総会の議決権もありません。標準管理規約45条の2には「区分所有者の承諾を得て専有部分を占有する者は、会議の目的につき利害関係を有する場合には、総会に出席して意見を述べることができる。」との項目があります。賃借人の意見も聞かず、一方的に賃借人にのみ不利益となる決議をすることは、やはり疑問があります。

 確かになんでもかんでもルール化すれば、管理は楽ですが、住む方は窮屈でしょうがありません。またあまりにルールが多すぎると、逆にルール化していないことは、何をやっても良いと判断する居住者も出てきます。

 共同生活をしていく上ではルール化よりもマナーを向上させることのほうが有効だと思います。


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