先日知り合いの方から、マンションの管理会社から、「今後の地震対策として、各戸分電盤のブレーカーを感震ブレーカーに変更したいという提案があったがどう思うか?」という問い合わせがありました。
感震ブレーカーとは、地震などが発生した際に揺れを感知すると自動で分電盤のメインブレーカー(主開閉器)を落とすことのできる装置です。
阪神淡路大震災や東日本大震災のときなど、地震による家屋倒壊等の直接被害だけでなく、通電火災による火事の二次被害も多く発生しました。通電火災とは、倒壊した家屋に、電気が復旧した際に、電気ストーブ等から火災が発生することです。感震ブレーカーがあれば、こうした火災による二次被害発生を減らすことができます。
地震が多く、燃えやすい木造住宅の多い日本においては必需品ともいえるかもしれません。
確かに木造住宅であれば、感震ブレーカーが必要な理由がわかりますが、地震で倒壊するおそれのない新耐震のマンションに感震ブレーカーを提案される理由がわかりません。逆に地震直後にブレーカーが遮断されることで、夜間等であれば照明がつかず、避難に支障がきたすおそれもあります。
まったく意味不明の提案で、単純に工事の手数料を管理会社の利益にあげたいだけとも受け取れました。大切な修繕積立金ですから、このような無駄遣いはやめて欲しいと思います。
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