私が今大規模修繕工事のコンサルタントを担当しているマンションの理事の方から、AEDをマンションに設置したいという話が先日の修繕委員会でありました。
昨今は、コロナの影響で、救急車を呼んでもすぐに来てくれなかったり、受け入れ病院が決まらず、すぐに搬送できなおそれもあります。
この管理組合では、大規模修繕工事まで待たず、理事会で早急に検討することになりました。
AEDとは心臓がけいれんし血液を流すポンプ機能を失った状態(心室細動)になった心臓に対して電気ショックを与え、正常なリズムに戻すための医療器具です。心室細動が起きると数秒で意識がなくなり約5分後には脳障害が発生し死亡するケースがあります。救急車が到着する前にAEDを使用した場合には、救急車が到着してから使用するよりも救命率が数倍高くなります。AEDの使用が1分遅れる毎に救命率は10%低下するとも言われています。またAEDは動作が自動化されているために、医療従事者でなくても操作できます。私の住んでいるマンションでも、マンション内のコミュニティセンターにAEDを1台設置しています。
設置方法としては、購入とリースの2種類が考えられます。購入の場合は30万円前後、リースだと月々5000~6000円程度です。また定期的にバッテリーとパッドの交換が必要になります。ネットで調べると自動販売機を設置すると無料でAEDを貸与してくれる会社もあるようです。
AEDは設置したけど使い方がわからないでは困ります。またAEDの使用時には、人工呼吸も併せて実施する必要があります。救急救命の講習は最寄りの消防署から出向いて実施してくれます。最近は、子供たちが救急救命の講習を受講している学校が増えているそうです。年に1回は実施する必要のある防災訓練では、火災時の避難訓練や消火体験よりも、救命救急の講習のほうが、はるかに実用的で効果があると思います。
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