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  • 快適マンションパートナーズ 石田

マンションの建替えには3種類の方法がある

最終更新: 2020年12月11日



 令和2年4月時点で、マンション建替えの実績は、工事完了が254件、実施中が30件、実施準備中が11件です。 この中には、大震災による被災マンションの建替え(113件)は含んでいません。

 工事が完了した254件のうち、「マンション建替え円滑化法による建替え」は89件、「マンション建替え円滑化法によらない建替え」が165件と2倍です。

 マンションの建替えというと、すぐに「マンション建替え円滑化法」を考えますが、実はマンションの建替え方法には3種類の方法があります。今回は、そんなマンションの建替え方法のお話です。

その1:区分所有法による建て替え

 昭和58年までは民法の規定により、マンションの建替えは全員同意が必要でしたが、平成14年からは区分所有法62条の規定により、5分の4以上の議決権で建替え決議を行い、各自個別でデベロッパーに住戸を売却し、完成後、デベロッパーから買い戻し、マンションを購入することが可能です。手続きは簡単ですが、事業の途中で反対者が出た場合は、改めて建替え決議を取る必要がある等のリスクがあります。

 円滑化法の手続き等を行わないため事業期間を短縮することも可能です。小規模で、全員合意が得やすいマンションでは、有利な方法だと思います。

その2:マンション建替え円滑化法による建て替え

 「区分所有法」では、多数決によって建替えをする道筋を規定していますが、建替え決議後、建替えという事業を進めるための規定がなく事業を進めるにはたいへんな苦労を要したことから、2002年(平成14年)に「マンション建替え円滑化法」ができました。

 マンション建替え円滑化法では、区分所有者の権利の保全を図りながら安心して建替え事業がおこなえる仕組みをつくっています。

 売買によらない権利の移行が特徴で4/5の賛成があれば都道府県知事の認可を受け「権利変換」という手続きを行い、建替え前の権利を新築後のマンションに一斉に移すことになります。これにより、建替え前に住宅ローンの残債があった場合でも抵当権も一緒に移行できるので残債を清算することなく事業を進めることもできます。

 デメリットは必要な手続きが多いため、期間が長くかかることです。

その3:マンション敷地売却事業

 平成25年までは民法の規定に従い、敷地売却については全員合意が必要でしたが、今回の建替え円滑化法の改正に伴い耐震性の不足や老朽化の激しいマンション、竪穴区画等の区画が難しく火災の安全性が劣るマンション等は5分の4以上の決議により、敷地売却が可能となりました。

 マンション建替え円滑化法による建替えは、余剰面積を販売することで、区分所有者が建築費を負担することなく建替え後のマンションを取得できるケースで建替えが成立することがほとんどでした。 その後、そのような条件に恵まれたマンションは少なくなり、建替えに際して一定の費用を負担するケースが増えて、その金額も上がっています。 手続きも複雑で、合意形成も難しいため、第3の方法として、定められたのが、この敷地売却制度です。売却されたあとの土地は、マンション以外の用途に活用されても問題ありません。敷地活用の自由度が増すために、建て替えよりも、活用しやすい制度になっています。

 入居者は敷地の持ち分に応じて、デベロッパーに販売し、現金を得ます。その後、デベロッパーによって建てられたマンションを気にいれば、新たにマンションを購入することで、住み替えを行うことも可能です。

 今後ますますマンションの老朽化が進みます。建替えの可能性のある築40年超のマンションは、10年後の令和11年末で213万戸、20年後の令和21年末で384万戸あまりになります。さまざまな支援策も含めて、マンションの建替えを考える時期にきています。香川県でも、築46年の高松サンライトマンションが、現在解体中で、新たに和田コーポレーションのマンションになるようです。戸数6戸と小規模だったため、全員同意も容易だったのでしょう。


 今後も、マンションの建替え事例が増えてくるものだと思われます。

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