新型コロナウィルスの影響で、新しい生活様式という言葉を良く聞くようになりました。マンションにおいても、新しい生活様式に対応した管理規約の改定や、設備の更新が必要です。今回はマンションの新型コロナウィルス対応についてのお話です。
在宅勤務・テレワーク対応
在宅勤務やテレワークが普通になってきましたが、標準管理規約には「(専有部分の用途)第12条 区分所有者は、その専有部分を専ら住宅として使用するものとし、他の用途に供してはならない。」との記載があり、厳密には自宅で仕事を行うことができません。そこで追記で「テレワーク等、来客を伴わない事業を行う場合は使用することが出来る。」等の条文を追記することを提案します。
不特定多数の人がマンションに出入りしなければ、住環境が壊される恐れはありません。また、集会室を昼間の執務スペースとして開放することや、無料の無線LANを共用部分で使えるようにすることも、入居者の利便性アップに有効な施策です。
デリバリー対応・宅配便対応
最近のマンションでは宅配ボックスはほぼ標準仕様となってきました。以前は共用玄関に宅配ボックスを設置した場合、設置部分の面積の容積緩和がなくなり、容積率オーバーで設置できないケースもあったのですが、建築基準法の改正により面積算入は不要となったので、古いマンションでも設置が可能となりました。また、屋外に設置し、マンション以外の人も利用可能な、「オープン型ロッカー」であれば国から補助金の出る制度もあるようです。(宅配システムの低CO2化推進事業)
食事で出前を取った場合、使い捨ての容器であれば問題ないですが、食器の回収が問題となります。自分の部屋までお店の人に、回収にきてもらうのがベストですが、玄関ホールの一角に出前回収用の棚等を設置しているマンションもあります。
理事会・総会対応
集まって集会を実施することも、当たり前ではなくなってきています。管理規約を改正して、メールでの決議(電磁的方法による決議)を可能とし、またTV会議での集会への参加も可能としておくことが必要です。理事会メンバーでLINEグループを作っておくのも、日ごろのコミュニケーションや事務連絡に有効だと思います。
玄関オートロックの非接触化
玄関の集合インターホンで暗証番号や鍵を使用しなくても、カードや非接触キーで開けることや、顔認証で開けることも可能になってきました。エレベーターとも連動させて、自分の部屋の階まで自動で運転させることも可能です。
その他の対応
その他にもエレベーター内の換気扇を常時廻すことや、乗降人数の制限、清掃時に人が触るドアノブやエレベータスイッチ部分は消毒液で清掃してもらったり、マンション入口に消毒液の設置をしているマンションもあるようです。
ウィズコロナの時代には、IT活用も含めて、新たな人間関係の構築が必要だと思います。
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