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マンション修繕積立金、3.5倍に増額も 住民の意識変化

更新日:1月26日



 2021年12月9日の日本経済新聞の表題の記事を紹介します。


「マンションの住民にとって悩みの一つが大規模修繕に備えた積立金不足だ。過去数年で修繕にかかる工事費が高くなったことが背景にある。対応は簡単ではないが、早めに積立金の大幅な増額を決める管理組合が出始めるなど、住民側の意識も変わりつつある。


「積立金を現在の3.5倍に」

 「来年から毎月の積立金は現在の約3.5倍に引き上げます」。7月、ザ・パークハウス東戸塚レジデンス(横浜市)の管理組合は総会で積立金の大幅増額を決議した。2018年の新築分譲で、組合設立からわずか約3年。これだけ早い段階で積立金を大幅増額するのは異例だが、総会当時、理事長だった赤木喬さんは「早く動き出さないと、合意は難しくなる一方だと考えた」と振り返る。

 分譲当初は5年おきに少しずつ積立金を引き上げる計画だったが、「値上げの度に総会で合意を形成するのは決して簡単ではない」(赤木さん)。居住者が年齢を重ねるほど、考え方や意見がバラついてまとまりにくいと考えた。そこで、19年ごろから2年以上を実態調査や議論に費やして、ほかの住民の意識を少しずつ変えていった。

 マンション管理組合のコンサルタント、さくら事務所(東京・渋谷)の土屋輝之さんは「『今の積立金のままではダメ』と考える管理組合は着実に増えている」とみる。12年ごろから工事費の上昇が始まり、上昇前の水準と比べ現在は2~3割は高い例が目立つ。


工事費が高騰、資金不足に拍車も

 東京五輪後には下落するとの予想もあったが、「実際は五輪後も値下がりどころか、一段と強含んでいる」(土屋さん)。建設業界の慢性的な人手不足に加え、過去に大量供給されたマンションが老朽化し、修繕需要は高まる一方だ。

 積立金の集め方も問題への対応を複雑にする。近年は分譲当初は金額を低く設定し、数年おきに上げていく「段階式」が多い。18年度の国土交通省の調査では、10年以降に完成したマンションは約68%が段階式を採用する。入居直後からしばらくは負担が小さいが、工事費の上昇局面では資金不足に拍車をかけかねない面があり、不安を感じる住民が増える遠因だ。



管理会社との協力関係を重視

 積立金や修繕計画の見直しの手続きにも変化がみられる。かつては管理会社に頼らず、外部コンサルなどを活用して独自に計画の見直しに取り組む管理組合も一定数あった。マンション管理に詳しいコンドミニアム・アセットマネジメント(東京・中央)代表の渕ノ上弘和さんは「管理会社との協力関係を重視する組合が増えている」と話す。

 修繕計画の見直しは、立地や建物の形状など細かい情報の把握も大切だ。マンションの個別事情をよく知る管理会社とは、いたずらに対立しないほうが迅速な計画見直しにつながる例も多い。赤木さんも「コンサルも活用したが、管理会社からも必要な情報や提案を出してもらうなど、相互に連携したことが積立金の増額を決めるための原動力になった」と振り返る。

 ただ、管理会社の情報力や提案力には差もある。渕ノ上さんは「まず組合が情報を集めて管理会社に相談する。結果、納得のいく回答や提案がどの程度出てくるかで能力を見極める」。反応が芳しくない場合も、ほかのコンサルを活用するなどして極力、複数の視点から見直しを進めたい。



国の指針でも積立金は多額に

 国交省は9月、修繕積立金や修繕計画作成のガイドラインを一斉に見直した。あくまで目安だが、以前の指針に比べて積立金はより多額に、計画は「5年程度ごと」とより短めな見直しが必要と記された。さくら事務所の土屋さんは「目安とはいえ、『国も環境変化を認めた』ともいえる。今後、多くの管理組合が見直しを始めるきっかけとなるかもしれない」と話す。


築年数の古い建物、長期の視点必要

 新築からある程度、時間が経過したマンションでは積立金不足への対応も変わる例が多い。築約40年のライオンズマンション日本橋(東京・中央)は21年、修繕計画を見直した際、積立金不足が予測されたが、すぐには引き上げず、各種点検を経て大規模修繕の周期を12年から16年前後に長期化するなどして対応した。上田治正理事長は「短絡的な引き上げ議論よりも長周期化などで無駄を省いたうえで、将来の建て替えといった検討につなげるほうが大事だった」と話す。

 資金不足の可能性があるのは35年前後だ。築50年を超え、建て替えなどの判断も迫られる時期となる。今のうちに積立金不足の予測という耳の痛い話も共有し、建て替えに向けた資金計画など、より重いテーマへ各所有者が関心を向ける契機としたい。積立金不足の問題はマンションの築年数など次第で最適な対応は変わる。自分のマンションの状況をしっかり把握することが必要だ。」


 今大規模修繕工事のコンサルタントを実施しているマンションでも、大規模修繕実施後に修繕積立金の値上げが検討されています。現状の㎡あたり125円の修繕積立金を、国に基準に合わせるのであれば338円、最低でも235円まで値上げする必要があります。管理会社担当者の話では最近の値上げのケースではの軒並み㎡あたり200円以上の提案になっているとのことです。今の修繕積立金の2倍から3倍の値上げが必要になります。1住戸の面積が72㎡として、月々8000円~15000円の値上げが可能なのか?築年数が古くなってくると居住者も高齢化し年金生活者が増えてきます。管理組合にとっては頭の痛い問題だと思います。


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