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  • 快適マンションパートナーズ 石田

マンション建替円滑化法の改正

最終更新: 2020年9月2日



 前回のブログで「マンション建替円滑化法」の「敷地売却制度」について説明しましたが、この法律が今年の6月に改正されました。今回はその内容について説明します。

改正内容

 改正の主な点は以下の通りです。


① 「敷地売却制度」について、いままでは旧耐震物件で耐震性が不足していた場合のみに限られていた条件に加え、「外壁の剥落等により危害を生ずるおそれがあるマンション等」を追加。これにより、新耐震のマンションでも、老朽化が激しく、そのままの状態では近隣に危害を与えるマンションは5分の4の同意で、敷地売却が可能になりました。


② バリアフリーが確保されていないマンション等を建替える場合は、建替え時に容積率特例を適用(容積率がアップされる)。この改正により、エレベーターの付いていない階段室型のマンション等の建替えが容易になりました。

老朽化マンションに関する国の認識

 この法律の改正の背景として、以下のように記載されています。

① 全国のマンションストックは約655万戸、1500万人超が居住。都市部ではなくてはならない居住形態として定着。

② 築40年超のマンションは81万戸、10年後には198万戸、20年後には約4.5倍の367万戸となる。

③ 旧耐震マンションが104万戸、10年後には築40年超となる新耐震マンションが94万戸と見込まれるが、マンションの建替え累計は244件(19,200戸)に留まる。

老朽化マンションの再生に向けた取組の強化が喫緊の課題だと国も認識しています。

まとめ

 「敷地売却制度」については、旧耐震物件以外に、維持管理が不十分なマンションも対象になりましたが、管理組合が頑張って維持保全してきたマンションは対象外となることに違和感を覚えます。本来は頑張って維持管理してきたマンションにこそ、インセンティブを与えるべきだと思います。


 費用の面から耐震補強工事が実施できていないマンションについては、この「敷地売却制度」について、管理組合で真剣に討議すべきだと思います。今までは耐震補強ありきで話してきた内容も、この「敷地売却制度」を使った別の道があることを、大部分の管理組合は知りません。このマンションに後、何年住むつもりなのか?費用対効果も考えて、マンションの終活を考えていくべきだと思います。

 一方、階段室型のマンションで建替え時に容積アップが可能になったことは、この制度が使いやすくなり、良いことだと思います。階段室型のマンションにエレベーターを設置することも技術的には可能ですが、8戸程度の住戸にエレベーターを設置した場合、維持管理費用の増額で月々の管理費が非常に高くなり現実的ではありません。また建物自体も壁式構造で、リフォーム等も難しいことから、建替えができることは、とてもいいことだと思います。

 老朽化マンションの問題は、今後も色々な施策が出てくると思います。東京にいたときも、セミナーで多い講演内容は、高齢化マンションの今後についてのセミナーでした。

 他の事例も含め、色々とアンテナを張りながら、マンションコンサルタントとして、老朽化マンションの管理組合のお手伝いをさせていただけばと思います。

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