
さまざまな入居者がおられるマンションでは、理事会役員がマンションのトラブルに巻き込まれ、最悪の場合、裁判に訴えられるケースもあります。訴訟社会のアメリカのように、日本でも、もめごとを裁判に訴えるケースが増えてきました。今回は、そのような場合に、役員を守ってくれる保険の紹介です。
予期せぬトラブル例
実際に裁判に訴えられたトラブル例として以下のような事例があります。
■総会で、議案の決議をめぐって言い争いになり、理事が住人から名誉棄損として慰謝料を請求された。
■管理費を支出した際、その金額が多大であるとして、理事長が住人からその一部を返還するように請求された。
■副理事長が組合員名簿を誤って漏えいさせてしまい、プライバシーを侵害されたとして住人から訴訟を起こされた。
■総会で決議された改修工事の発注を役員が遅延させたために、当初の見積りより費用が高額となったことについて提起された。
■管理費滞納についての状況を把握しながら、対応しなかったことに起因して講じられた管理組合全体の管理費の値上げについて提起された損害賠償請求。
実際の支払例
・管理費滞納者に手紙で督促するのみで、支払督促の申立て等を行わなかったため管理費債権が時効になったのは理事長の職務怠慢であるとして、損害賠償請求を受けた。
・区分所有者から損害賠償請求されるおそれがある状況が判明し、訴訟とならないよう弁護士相談費用を支出したり、お詫びの品を購入したなどの初期解決費用を負担した。
・理事が組合員名簿を誤って漏えいさせてしまい、お詫びのための見舞金としてクオカードを渡した。
「マンション管理組合役員向け賠償責任保険」に加入していれば、上記のような場合の賠償金や弁護士費用を、保険で賄ってくれるので、安心です。支払い例にもあるように、弁護士相談費用にも活用できるため、マンション内トラブルの事前紛争解決にも利用可能です。
「マンション管理組合役員向け賠償責任保険」はマンション総合保険の特約として、わずかな金額負担で、加入できる場合もあるようです。特に輪番制で役員に就任する管理組合では、リスク管理の意味からも、この保険に加入することをお勧めします。
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