• 快適マンションパートナーズ 石田

ロシア・ウッド・ショック 木材高騰、住宅値上がりの影



 2022年4月19日の朝日新聞デジタルの表題の記事を紹介します。


「ロシアによるウクライナ侵攻の余波が、不動産市場に忍び寄っている。戸建て住宅に重宝されるロシア産木材の輸入が難しくなり、木材価格は最高水準に。急激な円安やアルミなどの高騰も重なり、住宅が値上がりする恐れもある。

 日本銀行が12日に公表した3月の企業物価指数で、「木材」は前年同月より6割近く上昇し、過去最高水準に達した。昨年からのコンテナ不足や米国の需要回復などによる「ウッドショック」が主要因だが、「ウクライナショック」の影響も着実に出ている。

 「今あるのはこれだけ。次はいつ入るかわかんないよ」。千葉県鎌ケ谷市にある丸宇木材市売の京葉市場で3月末、競りにかかったロシア産のアカマツはすぐ売れた。「垂木(たるき)」と呼ばれる3センチ×4センチ角の棒状で、戸建ての屋根などによく使われるものだ。この日で在庫はすべて売約済みとなった。

 市場長の中島英夫さんは「先々のストックを確保しようと、普段の倍の量を買っていくお客さんが多い」と話す。取引価格は1年前のほぼ倍。同じ形状の国産スギより2割ほど高い。

 日本の木材輸入量では、合板の材料となる単板で8割強、垂木などの製材で2割弱をロシアが占める。日本木材輸入協会によると、ロシアからの輸入はカラマツの単板と、アカマツの垂木が中心。木の節が小さく丈夫なのが特徴だという。

 だが、金融制裁で取引手段が狭まったうえに、ロシア政府は非友好国への単板などの輸出禁止措置を3月に発表。「紛争木材」とみなされるリスクもあり、輸入を止める動きが相次ぐ。

 都内の木材専門商社は3月上旬に垂木の輸入停止を決め、調達先に「契約済みの荷物も送らなくていい」と通知した。「悪い印象を持たれると判断した」(担当者)

 大手合板メーカーによると、東日本地方では1~2割程度の合板にロシア産が使われているという。強度が増すロシア産を指定する住宅メーカーもいたが、いまは国産材などへの代替を探っている。

 戸建て大手のオープンハウス・ディベロップメントも、ロシア産単板を含む合板を使ってきた。在庫は夏ごろまで確保しており、秋以降に向けて仕入れ先の開拓などを検討している。戸和寛文(とわひろふみ)・建設部長は「今後はロシア産を使うだけでリスクになり得る」。

 住宅向けでは、木材以外の資材価格も続々と上昇している。住宅設備の原材料となるアルミなども、ロシアからの供給懸念に円安が重なって急騰している。

 不動産コンサルタント「さくら事務所」の長嶋修会長は「戸建ての建築費はコロナ禍で5~10%ほど上昇し、価格転嫁しきらないうちに原材料高が一段と進んでいる。今後さらに5~10%の値上げがあっても不思議じゃない」とみる。

 住宅市場に詳しい野村証券福島大輔氏はこう指摘する。「消費者の所得は伸びず市場金利も上昇基調。家が売れなくなる不安が大きいため、大手住宅メーカーは価格転嫁せずに利益を削ってしのぐのでは」」


 建設業界では、熱帯の森林伐採問題からインドネシアやマレーシアから輸入されるラワン合板の使用が減り、替わって針葉樹合板が多く使われていました。今回のロシアのウクライナ侵攻で、ロシア産の針葉樹合板の輸入も厳しくなっている状況です。木造の戸建て住宅では壁の構造用パネルや屋根材・床材に多くの合板が使用されています。マンションに比べて値上がりの少なかった戸建て住宅ですが、今後は大幅な価格アップになりそうな気配です。


閲覧数:4回0件のコメント

最新記事

すべて表示