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  • 執筆者の写真快適マンションパートナーズ 石田

全ての戸建て住宅現場にWebカメラ、大和ハウスが年7000棟導入で監督業務30%向上

更新日:2023年10月3日



 2023年2月21日の日経クロステックの表題の記事を紹介します。


「大和ハウス工業は2022年2月17日、同社の戸建て住宅の全工事現場にWebカメラを導入すると発表した。分譲を含む戸建ての工事現場は、年間で約7000棟(月間で約580棟)が全国で常時動いている。その全てをWebカメラの設置対象にする。まずは1カ所の現場につき、Webカメラを1台設置する。Webカメラは合計4社の製品を採用している。

 戸建てのような小規模な現場は、現場監督が複数カ所を兼務していることが多い。現場を巡回するための移動時間が負担になっているだけでなく、現場の作業者が現場監督の到着を待つ無駄な時間が発生していた。これが長時間労働の一因になっている。

 Webカメラの導入で、遠隔からの現場確認を併用する監督業務が、これからの標準スタイルになる。主な使い道は、Webカメラを通して現場監督が作業者とコミュニケーションを取ることだ。現場監督は複数現場の朝礼を一度に確認しながら、カメラ越しに何人もの作業者に声をかけるといったことが可能になる。



現場監督は複数の戸建て住宅現場の状況を、Webカメラを通して遠隔確認するのが当たり前になる(写真:大和ハウス工業)


 現場監督の一番大事な役目である災害防止については、Webカメラがあれば作業者に安全巡視事項を周知しやすいというメリットがある。台風や地震などの災害が発生したときの現場からの情報収集も早まるので、迅速に正確な指示を出せるようになると期待できる。

 大和ハウスは現場監督の業務効率を高めるため、20年10月から一部の現場に先行してWebカメラを導入。1年以上、効果検証を続けてきた。対象は戸建てだけでなく、賃貸住宅や商業施設、オフィスなどの現場も含んでいる。

 検証では現場に設置したWebカメラから、工事の状況や資材の運搬状況などの画像や映像のデータを収集。全国12カ所の事業所に設けた工事現場の遠隔管理システム「スマートコントロールセンター」から、リモートで一元管理してみた。



東京本社に設けた「スマートコントロールセンター」(写真:日経クロステック、2020年10月時点)


 その結果、現場監督は現地に行かなくても、センターのモニター画面や手元のタブレットなどから現場のリアルタイムの様子を知ることができるようになった。現場の状況が分かれば、離れていても作業者とコミュニケーションが取りやすい。

 中でも戸建ては約3400棟で運用したところ、現場監督の業務効率が約15%向上。長時間労働の抑制につながることが確認できたという。そこで22年2月中旬から、戸建ての全現場を対象にすると決めた。

 20年10月に約300の現場からスタートし、21年5~12月には一気に10倍の約3100現場を追加。そして今回、約7000全てで標準設置に至った。ハウスメーカーである同社は、現場の数が圧倒的に多い戸建ての事業で真っ先に、建設DX(デジタルトランスフォーメーション)に取り組む姿勢を明確にしたわけだ。


カメラの次はAIでの映像解析で30%効率向上

 大和ハウスは26年度までに、戸建ての現場監督の業務効率を30%向上することを目標に掲げている。そこでWebカメラの全棟導入だけでなく、収集した映像をAI(人工知能)で解析することを初めから念頭に置いている。

 20年10月からの検証では、NECと共同でAIによる現場の工事管理の映像解析実験も行ってきた。現場の防犯対策として、侵入者の自動検知システムも開発している。

 今後は、安全管理や工程管理といったマネジメント業務の自動化や最適化に挑む。例えば、現場の危ない場所や作業者の危険な装備や行動などを映像から自動検知。事故が起こる前に危険を知らせ、予防や予知につなげる。

 工程管理では掘削やコンクリート打設などの進捗映像をAIが学習し、現場の進捗遅れなどに自動的に気づけるような体制を整える。



NECと共同でAIを使った映像解析を実施。例えば、コンクリート打設工事の進捗を画像の変化から自動で判断する(写真:大和ハウス工業、2020年10月時点)」


 先進的な企業では、現場でのタブレット使用が一般的になってきましたが、今後はカメラの設置も一般的になってきそうです。現場作業員のヘルメットや肩先にウエラブルカメラを設置することで、施工管理も、現場に行かなくても可能となってくるように思います。


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