ロウソク、白熱電球、蛍光灯に代わる第4の照明としてLED照明が一般的になってきました。電気代が安くなることと、電球の交換が不要なことから、マンションの共用部でも一般的な照明になっていますが、照明器具の寿命がまだ残っていることから、交換されていないマンションも数多く残っています。2010年あたりから急速に普及したLED電球ですが、2030年には蛍光灯管も廃止される予定です。また、蛍光灯の照明器具は2020年までに各メーカーとも生産中止となっており、今後生産される照明器具はすべてLED照明となっています。
LED照明のメリット
メリット1:電気代が安くなる
メリットの1番目は、電気代が安くなることです。最近はセンサーが内蔵され、人がいない時は自動でオフになる照明器具も発売されています。階段室等に採用すると、より節電のメリットがあります。
■1年間の電気代比較:白熱灯4257円・蛍光灯867円・LED照明615円
メリット2:電球交換が不要
LED照明は電球や蛍光灯のような球切れがありません。いままでは、電球の交換を管理人さんが、脚立等を用いて行っていましたが、高所作業であることや、開放廊下で行うことで危険が伴っていました。交換不要のため、管理人さんの危険作業を無くせます。
■電球の寿命:白熱灯3~6ヶ月・蛍光灯3年7か月・LED照明11年
メリット3:虫が寄って来にくい
虫は照明の紫外線におびき寄せられて寄ってくる性質があります。LED照明は蛍光灯に比べて紫外線が少ないため、夜間に虫が寄ってくるおそれが少なくなります。
LED照明のデメリット
LED照明は、床面を照らす照明のため、蛍光灯や白熱灯に比べて、暗く見えがちです。慣れるまでは、入居者から暗くなったという意見が出るおそれもあります。
交換のお勧め時期は大規模修繕工事時
さまざまなメリットのあるLED照明ですが、器具から交換する必要があるため、大規模修繕工事に併せての交換をお勧めします。
理由は2つ。
1つ目は、今付いている照明器具の寿命です。一般的に照明器具の寿命は10~15年と言われており、照明器具の交換時期と大規模修繕の実施時期があっていることです。
2つ目は照明器具の大きさです。LED照明器具は従来の蛍光灯照明器具よりも小型化されており、そのまま交換すれば、天井の塗装されていない部分が見えてきてしまいます。大規模修繕工事で天井の再塗装に併せて器具を交換すれば、美観も損ないません。
まとめ
LED照明化は世の中の流れです。予算的に大規模修繕工事と合わせて実施できない場合もあるかと思いますが、今後の交換を見据えて、大規模修繕工事実施時は、開放廊下の照明は必ず一度外して、照明器具の奥まで塗装を実施するようにしてください。
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