2024年1月24日のImpress Watchの表題の記事を紹介します。
「東京建物と東京建物アメニティサポートは、分譲マンションにおいて廃棄物削減の取り組み「すてないくらしプロジェクト」を、1月より開始した。マンション共有部に、廃食油の回収ボックスや、衣類・雑貨など不要品の回収ボックスを設置する。
使用済みの食用油(廃食油)回収や衣類・雑貨回収をはじめとした、廃棄物を削減する取り組み。マンション共用部に集団回収ボックスを設置し、廃油を回収する。
油は固めれば可燃ごみ、そのまま流せば水質汚染・マンション排水設備の劣化原因となる。回収し適切な処理を行なえば、肥料や飼料、石鹸やSAF(航空燃料)に生まれ変わるという。
現在、一般家庭から排出される廃食油の回収は商業施設や地域のリサイクルセンターなどで実施されているケースがあるが、自宅から回収場所への廃油の運搬の負担が課題となっていた。今回、マンション共用部に回収ボックスを設置することで、負担が少ない方法で廃食油活用に参加できるとする。
2023年に東京都多摩市のBrillia多摩センター(総戸数530戸、2007年築)において行なったトライアルでは、1カ月間で約45㎏の廃食油を回収。1年間毎月同量の回収が見込めた場合、削減できるCO2は約1.5トンに相当し、これは約100本分の樹木が1年間光合成することにより吸収するCO2量にあたるという。
Brillia多摩センターで行なった廃食油回収のトライアル
衣類・雑貨回収は、ECOMMITが提供する、不要品の回収・選別・再流通を一気通貫で行なうサービス「PASSTO(パスト)」を、マンション共有部に導入する。回収した不要品は、ECOMMITにより国内外でリユース品として再流通させるほか、劣化などによりリユースが困難なものに関してはリサイクルパートナーを通じて再資源化を行なう。
PASSTO設置イメージ
PASSTOコンセプト
東京建物によると、不動産業界における廃棄物削減の推進は、オフィスビルや商業施設での取り組みが先行しているという。分譲マンションの廃棄物は規模がオフィスビルなどに比べ小さいほか、行政サービスの一環で住民が追加的に費用負担をすることなく回収されることから、コスト面での意識も働きにくく体系的な施策が進んでいない状況としている。
そこで、生活に密接する住宅分野での取り組みは、循環型社会を推進していくうえで対策が求められると考え、同プロジェクトを開始。従来、物件ごとに管理組合主体で行なわれていた集団回収などの取り組みのほか、物件規模や特性を踏まえて導入を推進していく。
取り組みの一環として東京建物では、2020年より通いたくなるゴミ置き場「GOMMY」の採用を進めている。「ゴミ置き場が変われば、意識も変わるのではないか」と視点を変え、空間デザインでの課題解決を実施。照明を居室と同じ温かみのある色みにしているほか、ピクトグラムを多用し、英語も表記することで、幅広い年齢、多様な背景を持つ人でもゴミを出しやすくなる工夫をしている。
通いたくなるゴミ置き場「GOMMY」」
「捨てればゴミ、分ければ資源」という言葉もありましが、今回の東京建物の取組は素晴らしいと思います。他のデベロッパーや管理会社も是非同じように取り組んで欲しいと思います。
既存マンションでも採用可能な取組です。廃油や古着以外でも、子供の遊具や本等を、マンション内でリサイクルできる仕組みを作れればと思います。
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