2022年9月6日のニュースイッチの表題の記事を紹介します。
「
交換できるくん(東京都渋谷区、栗原将社長)に、天井埋め込みエアコン交換工事の見積り依頼が増加している。猛暑日が続いた2022年6月に急増し、月間依頼件数は301件、対前年同月比較で約6倍増となった。タワーマンションの住人からの依頼が増えているという。
同社は住宅設備機器と工事をセット販売するEC事業を手がける。依頼の急増の背景には、タワーマンション建設のピークだった2008年付近に建てられた住宅設備が寿命を迎えつつあることがある。住宅設備は10年ほどで不具合が生じるケースが多い。不具合発生時は修理か交換になるが、メーカーは概ね5~8年で部品製造を終了するため、交換が選ばれる。
交換工事を扱う業者が少ないことも、依頼増につながっている。利用者からは「家電量販店では販売がなく、メーカーは定価販売のため困っていた時に見つけた」、「見積りから工事までスムーズだった」という声が多いという。
同社は今後、天井埋め込みエアコン交換工事の対応範囲を東北・北海道エリアにも拡大する予定。さらに高層階の特殊な換気扇や海外製の設備など、タワーマンションならではの設備交換の需要増も見据え、関連事業を拡げる方針だ。」
見栄えのよさから億ションやタワーマンション、有名建築家が手掛けるマンションで、壁掛けエアコンではなく、新築時から天井裏に設置する設置されている天カセエアコンがケースがあります。天カセエアコンとは「天井埋め込み型カセット型エアコン 」の略称のことで、 室内機を天井に埋め込むタイプの業務用エアコンのことです。一般的には事務所ビルで採用されているエアコンですが、エアコンが部屋から見えないためインテリア的にもスッキリして見える為、高級マンションや見栄えを重視するデザインマンション等で設置されることが多いです。
確かに見栄えは良いのですが、問題はエアコンの交換です。エアコンの耐用年数は10年程度であり、何回かは交換の必要がありますが、壁掛けエアコンと違い天カセエアコンは家電量販店等では取り扱っておらず、また工事費用も高額になります。この記事の会社は、そんな入居者に不満を見事に解決することで、重要が急増しているのだと思います。
会社員時代に企画したマンションで、洗面化粧台にドラム式洗濯機を組み込んだマンションを企画したこともありましたが、同じよう10年程度で交換が必要になり、10年後には同じサイズのドラム式洗濯機がなくなっていたという物件もありました。また、ディスポーザー等、家電製品を最初から組み込んだ場合、交換費用が高額になるケースもあり、故障したまま使わないという住戸もあります。デベロッパーには、家電製品は住宅に比べて耐用年数が短いことを考慮し、メンテナンスや交換までを配慮した設計をして欲しいと思います。
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