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執筆者の写真快適マンションパートナーズ 石田

台風時のマンションの対策

更新日:2022年11月17日



 地球温暖化の影響により台風もより強力になってきています。2019年9月上旬に発生した台風15号は、千葉県付近に上陸し、暴風雨をともなって北東に進みながら、関東地方南部を中心に大きな被害をもたらしました。この台風による大雨と暴風により、千葉県を中心に7万4,900棟を超える住家被害が発生するなどの甚大な被害となり、千葉県千葉市では、最大風速35.9メートル、最大瞬間風速57.5メートルを観測するなど、多くの地点で観測史上1位の風速を更新する記録的な暴風となりました。多数の住宅において屋根瓦の飛散などの被害が発生し、ブルーシートで覆われた損壊家屋が一帯に広がっている被災地域の様子や、倒壊したゴルフ場を伝えるニュースはまだ記憶に新しいと思います。

 マンションは鉄筋コンクリート造のため、建物倒壊等のおそれはありませんが、戸建て住宅よりも高層なため、強風が吹くおそれが高く、その為の対策が必要です。

 今回は、台風時の対策についてのお話です。


対策1:バルコニー対策

 台風時の対策として、まず一番に必要なのが、バルコニー内の片付けです。バルコニー内の物が風であおられて、ガラスを割ったり、近隣に飛散して、隣近所に迷惑をかけることがあります。バルコニー内の植木や、風で飛ばされるおそれのある小物等は、事前に室内に取り込み、風で飛ばされないように注意する必要があります。物干し金物は折りたたみ、物干し竿は床に置いておくようにしましょう。

 また、排水ドレーンが充分に流れないと、バルコニーに溜まった雨水が室内に入ってくるおそれもあります。排水ドレーンにゴミが詰まっていないか、確認もしておきましょう。


対策2:サッシ対策

 台風時は強風により、雨は上からでなく、横から吹き上げてくるように降ってきます。普段は雨漏りしないサッシも、下枠部分から雨水が吹き上げてくるケースもあります。この対策としては、サッシの下枠部分に室内側から、雑巾等を詰めておくことが有効です。また、強風でサッシ自体が変形するケースもあります。サッシが変形してガラスが割れないために、サッシは必ず施錠し、ガムテープ等で、ガラスに×印に補強テープを張ることも重要です。網戸も強風で飛ばされないように、外れ止めの金物が設置されているか確認する必要があります。北側からの風が強い場合は、玄関ドアの下枠部分にも、雑巾等を詰めておく必要があります。

 また、室内を負圧としないために、給気口を閉め、24時間換気のスイッチも切っておくほうが安心です。


対策3:駐車場対策

 台風時の大雨や高潮によって、駐車場の車が浸水することも考えられます。駐車場が低地にある場合は高台等に車を移動させましょう。また、地下ピット式の駐車場の車は、必ず上に上げておきましょう。


対策4:エントランス

 台風時の大雨でマンションのエントランスに雨水が侵入し、エレベーター等が使えなくなるケースもあります。洪水や高潮警報が出た場合には、マンション内の理事会役員等で、エントランス出入口の止水対策を考える必要があります。ブルーシートや土嚢を事前に準備し、警報が発令された場合には、出入口の止水対策を行うように準備しましょう。


対策5:停電・断水対策

 強風により、地域の電柱が折れたり、浄水場に泥水が入ったりして、長期間の停電や断水が発生するおそれもあります。ロウソクや懐中電灯を用意したり、トイレの流し水として、浴槽に水を張っておくことも重要です。また、カセットコンロや飲料水・非常食等も最低3日間、できれば7日間は用意しておきましょう。


 会社員時代にも、隔て板が強風で割れたり、妻側のサッシから漏水したり、屋上のシート防水が剥がれたり、バルコニーから物が飛ばされて、近所の戸建て住宅の屋根瓦を割ったり、地下ピットの車が浸水したり、1階エントランスが水浸しになったりと、数え上げればきりがないほどの、台風被害がありました。また、最初にも言いましたが、地球温暖化の影響で、台風が近年ますます大型化し、被害は甚大化しています。

 台風の事前対策は、今後、ますます重要です。




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