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執筆者の写真快適マンションパートナーズ 石田

小規模のマンションでも出来るコミュニティづくり

更新日:2021年4月21日



 少し古いですが、2017年8月29日の廣田信子さんのマンションブログから抜粋を紹介します。


「私は、小規模マンションでもできる通常の管理組合運営の工夫によるコミュニティ形成の方法を探してはお伝えしています。 日曜日のフォーラムでも、さっと紹介しましたが、あまり詳しく伝える時間がなかったので、お勧めをここで書いておきたいと思います。

 まず、どの管理組合にも必ず年一回ある総会の機会を活かす方法です。

①議案書を手渡しする

 通常、総会議案書は郵便受けに入れておしまいだと思いますが、理事が手分けして直接届けて内容の説明をしているマンションがあります。 小規模なら、全戸を回っても知れています。中規模なら、高齢者のお宅や委任状等の提出がない住戸のみを回るということもあるでしょう。

 大規模修繕工事では、居住者に協力してもらわなければ完全に実施できない部分があります。高齢でいろいろなことが面倒になったり、仕事が忙しいと、議案書をよく見ないで委任状だけ提出ということもあります。

 後から、知らなかったというようなことがないよう、重要なことは総会前にきちんと説明しておくということは、管理組合運営上、とても意味があることです。 で、これには、別の効果もあります。 特に、高齢者のお宅へ訪ねて行くことで、健康状態や生活の様子、親族や介護の方との関係がなんとなく分かるという効果もあります。 毎年続けると、変化も分かります。

 総会や防災訓練の場に出てこない方でも、こちらが訪ねて行くと、結構、いろいろ話をされるものです。ドアを開けてもらえないような状況があったら、民生委員さんに伝えて、ちょっと様子を見にいってもらうことにつなげられます。 また、その時に、居住者名簿の変更がないか、緊急連絡先の変更がないか等を確認することもできます。


 そんなこんなで、議案書の手渡しという機会をつくることには、一石三鳥ぐらいの効果があります。

②総会の座席を工夫する

 次は、総会当日の運営の工夫です。 総会を教室型の座席にしないで、島を作ってテーブルを囲んで座るような配置にします。 で、できるだけ、部屋が近い人が同じテーブルにつくようにします。

で、あて名シールのようなものとマジックを用意して、部屋番等と、できれば名字も書いて胸に張るようにします。 で、お茶と紙コップ、ちょっとしたお菓子も用意します。

 これは、始めから配るのではなく、真ん中に置いて、席についた人が、自主的にお茶やお菓子を配るようにします。 これも立派な共同作用ですから。

 習慣化するまでは、各テーブルに役員が一人ずつ入るようにするとスムーズに進みます。不思議なことに名札を付けテーブルを囲んでいると、そこに、あいさつや会話が生まれます。普段、なかなかあいさつをする機会がない隣人にあいさつもできます。

 最近引っ越して来た人のデビューの場にもなります。で、手を上げて質問するには勇気がいるけど、ちょっと分からないことを、隣の人に聞いてみるということもできます。

 あえて、5分ほどの休憩時間をとって、お茶やお菓子を食べながら、歓談できる時間をとることも有効です。何もお菓子なんて食べなくても…という方もいますが、人は一緒に何かを飲んだり食べたりすることで、リラックスして話ができるということが証明されていますから、雰囲気を和らげるアイテムとして活用します。そして、人は4.5人のグループの中というのが、話をしやすいのです。そのグループで休憩時間に出た話を、休憩後の正式な意見交換の場で、こんな話が出たんですが…と発表することもできます。

 休憩時間を活用した、プチワークショップです。 また、楽しい雰囲気の総会にすることで、議案書を届けたときに、「ぜひ、一度参加してみてください。」と声を掛けやすくなります。

 他にもいろいろな方法がありますが、総会の機会を活用したこの2つの方法は小規模マンションではとても有効な方法ですし、そんなに手間もかかりません。 合意形成に直接役立つ上に、人と人とのつながりづくりもできますから、ぜひチャレンジして、習慣化してもらいたいと思います。


 習慣化して毎年1回やっていたら、数年で大きくマンションの文化が変わると思いますよ。」


 このブログを読んでとても良いアイデアだと思い紹介させていただきました。皆さんも参考にすればいかがでしょうか?


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