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建設業の倒産予備軍2万6000社、就業者10万人減が苦境に追い打ち

更新日:6月14日



 2022年2月8日の日経コンストラクションの表題の記事を紹介します。


「建設業界で倒産の恐れのある企業が約2万6000社に上ることが帝国データバンクの調査で分かった。新型コロナウイルスの影響で売り上げが落ち込む一方、資金繰りを賄うための銀行借り入れが膨らんでいる企業が多い。就業者の減少に伴う人手不足がそうした苦境に拍車をかける。

 帝国データバンクが2022年1月31日に発表した建設業界動向調査によると、21年に倒産した企業では直近の売上高が前期から平均で約26%減少。借入金などの有利子負債が月商の何倍に当たるかを示す有利子負債月商倍率は、平均で5.87倍に達していた。



帝国データバンクは、建設業で2021年に倒産した企業の特徴である「減収26%以上」と「有利子負債月商倍率5.87倍以上」の該当企業を調査。21年度(21年12月時点)と18年度を比較した(資料:帝国データバンク)


 通常、この倍率が5倍を超えると、有利子負債の返済が難しいといわれる。倒産企業では、売り上げの減少と借り入れの増加で、経営が行き詰まったとみられる。

 そこで帝国データバンクは、建設業界で「減収26%以上」「有利子負債月商倍率5.87倍以上」に該当する企業を調べた。その結果、両方の要件を満たす「破綻リスク先」は、調査対象の5.7%に当たる約2万6000社に上ることが判明した。

 新型コロナの感染拡大前の18年度は、破綻リスク先が約1万4600社だった。建設業界では、コロナ禍の影響で破綻リスク先が2倍近くまで増えた。


就業者は46年前と同水準

 こうした破綻リスク先の経営に、追い打ちをかけるのが人手不足だ。帝国データバンクの雇用過不足感調査(正社員)によると、政府が最初の緊急事態宣言を解除した後の20年6月以降、指数(DI)はほぼ右肩上がりで上昇。建設業は、全体(全業種)と比べてDIの伸びが大きく、人手不足感が強まっている。

 背景には、運送業など他業種との人材の奪い合いがある。加えて、政府がコロナ禍で海外からの入国を制限しているため、技能実習生ら外国人労働者の確保が困難になっているという事情もある。



正社員の過不足感調査の結果。企業の回答を指数化した。指数が高いほど不足感が強いことを示す(資料:帝国データバンク)


 就業者の減少もある。建設業界では、技術者や技能者の高齢化で退職者が増える一方、大卒者や高卒者ら若年層の入職が進まず、離職も多い。

 総務省が22年2月1日に公表した労働力調査では、21年の建設業の就業者数は482万人(平均値)と、前年比で10万人減った。19年から3年連続の減少で、10万人以上の落ち込みとなるのは18万人減となった10年以来11年ぶりだ。

 建設業の就業者は、1997年の685万人をピークに減少傾向をたどり、2010年以降は500万人前後で推移していた。しかし、新型コロナの感染が拡大した20年以降は下げ足を速め、21年は1975年以来46年ぶりに490万人を下回った。

 就業者の減少は、労務費や外注費などコストの上昇を招き、利益を圧迫する。帝国データバンクは、建設業の「人手不足倒産」が増える可能性があるとみている。



建設業の就業者数の推移。総務省の資料を基に日経クロステックが作成」


  建設業は企業数も多く、常に倒産の危機にある会社が多くあります。工事についても、大手建設会社が受注しても、実際に工事を受注しているのは、下請け業者であり、それも孫請け・曾孫請けと、実際は家族経営に近いような会社が仕事をしているケースが多い特殊な業界です。この記事にもありますが、人手不足とコロナの影響、原材料費のアップ等で、建設業界はますます厳しい状況にあります。今後の工事発注には、発注先企業の財務状況も注意してみていく必要があります。


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