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執筆者の写真快適マンションパートナーズ 石田

張替えの目立つタイル・目立ちにくいタイル

更新日:2022年9月1日



 大規模修繕工事でタイルを貼り替える場合に、張り替えた部分が良く解るタイルと、目立ちにくいタイルがあります。

 大規模修繕工事で、一番張替えのやっかいなのはラスタータイルです。ラスタータイルとは、表面が鏡のような光沢をもったタイルで20年くらい前には結構流行りました。しかし、この光沢の再現が難しく、タイルを貼り替えた時に、既存タイルと張替えタイルの差が大きく、とても目立ってしまいます。ラスタータイルの色を合わすのは、ほぼ不可能だと思います。タイルの浮きが少ないのであればまだしも、ある程度の浮きがあるのであれば、張替えは行わず、ネット併用アンカーピン工法等で補修した方が良いと思います。

 次に目立つのが、単色タイル貼りの物件です。外壁が1色のタイルで貼られている場合は、色合わせにかなり気を付けないと、やはり目立ってしまいます。また、タイルは釜で焼いて作られるため、まったく同じ塗料で調合しても、釜で焼く時期が変われば、色も微妙に変わってくるなどデリケートな商材です。

 一番張替えの目立たないタイルはミックスタイルです。これは3色くらいの色違いのタイルを3:3:4とかの割合でランダムに混ぜて外壁に貼るタイルです。隣り合う1枚1枚のタイルの色が違うことから、新しく焼いたタイルの色が少々違っていても、あまり目立ちません。3色ミックスタイルを標準で外壁に採用しているデベロッパーは、将来の修繕のしやすさも見越して、マンションを作っているのだと思います。

 またコスト優先で、特注色でタイルを新たに焼かず、既成品のタイルを使用した場合は、当然、色違いが激しくなります。このような場合には、改修工事を行って却って、見栄えが悪くなってしまいます。コストはかかりますが、補修用タイルは特注でタイルを焼いてもらうようにしましょう。


 ただし、どんなに色を合わせても、貼り上がったタイルの外壁を斜めから見てみると、タイル表面のテカリが違い、どうしても既存タイルと張替えタイルは違って見えてしまいます。

 大規模修繕工事を行う管理組合には、タイルの張替えで、元のマンションとまったく同じようにはならないことを、事前に十分理解してもらうことが重要です。


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