
地球温暖化防止のためのCO2(二酸化炭素)の削減は絶対条件です。建物を高断熱化し、エアコン等冷暖房費の使用量を削減することで、CO2の発生を抑えます。菅総理が2050年にCO2排出量実質ゼロを提唱してから、建物の省エネ化はますます重要視されてきます。
「住まい」関連のCO2排出量は年間1億9200万トン、国全体のCO2排出量の16%を占めています。またその中で、冷暖房費はそのおよそ20%を占めています。建物を高断熱化して、冷暖房費を抑えることは、CO2削減には大きな効果があります。
断熱リノベ補助金
高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業ということで国から補助金が出る事業がスタートしています。集合住宅も対象になっており、個別改修でも、また全戸の改修でも補助金が支給されます。
断熱リノベ(高性能建材による住宅の断熱リフォーム支援事業)
断熱リノベでは15%以上の省エネ効果が見込まれる断熱材や窓の高断熱化工事が対象で、集合住宅の場合は工事費用の3分の1、最大戸当たり15万円の補助金が出ます。
マンションで考えた場合は、部屋内側に設置する樹脂製の内窓や、既存のサッシのペアガラス化、外断熱工事等が対象になります。
このような補助金事業は、今後も続いていくでしょう。
樹脂製内窓設置のすすめ
断熱リフォームには優先順位があります。最も熱移動の多い部分から実施していくことが必要です。建物の中で最も熱損失の大きい部分は窓になります。家全体で見た場合、夏場で71%、冬場では48%が、窓から出入りする熱移動です。
そこでお勧めは、既存サッシの部屋内側に設置する樹脂製内窓です。マンションの場合、サッシ部分は共用部となるため、個人で交換はできませんが、樹脂製内窓は専有部に設置するため、個人で設置可能です。バルコニー側の引き違いテラスサッシで一窓10万~15万程度、上記の断熱リノベ補助金を使えばは、2窓30万円が20万円で設置可能です。北側洋室の窓も含めて改修しても、4窓50万円が35万円で設置できることになります。
樹脂製内窓設置のメリットは、光熱費の削減のほかにも、結露の削減・ダニカビの発生予防・防音・防犯性アップ等のメリットもあります。
まとめ
ヨーロッパに比べて日本の住宅の断熱性能は劣っています。建物の気密性を上げて高断熱化することで、室内の寒暖差を無くし、ヒートショック等の事故も防げます。結露発生のおそれも少なく、カビやダニの発生も抑えられます。高断熱な家は、健康的な住まいでもあります。
夏暑く、冬寒い家ではなく、快適な住環境になるために、まずは、インナーサッシ等の窓の断熱化から初めてみませんか。
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