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  • 執筆者の写真快適マンションパートナーズ 石田

新潟・湯沢のリゾマンいきなり「爆売れ中」の真因 一時10万以下もあったが、200万超え物件も

更新日:2023年9月4日



 2023年2月3日の東洋経済オンラインの表題の記事を紹介します。


「かつて50㎡で10万円にまで暴落していた越後湯沢のリゾートマンション価格が底を打ったようである。コロナ以前に比べると地元不動産会社への毎月の問い合わせは約2倍に増加。売買平均価格も200万円近くまで上昇し、賃貸問い合わせも急増している。いったい何が起こっているのか。



新潟・湯沢では、リゾートマンションが突然売れ始めている(写真:筆者撮影)© 東洋経済オンライ


コロナ禍で状況が一転した

 越後湯沢は1990年代のスキーブームでリゾートマンション(以下リゾマン)が急増した地域として知られる。2022年3月に人口が8000人を切った湯沢町に57棟、1万4665戸が建っているというのだから普通ではない。2007~2008年頃からは利用者の減少が目につくようになり、コロナ以前には度々価格の暴落が報じられた。10万円物件はおろか、売る側が「結納金」を払わなければ買ってもらえない物件があったほどである。

 だが、コロナ禍で状況は一転した。テレワークなどが可能になったことで、地方の、環境がよく、広い不動産に目を向ける人が増えたのだ。通勤頻度が減ったことで、越後湯沢に限らず、都心から1時間前後圏では湘南、伊豆や軽井沢方面などでは賃貸住宅が、リゾート物件のある地域ではリゾマンなどの需要が増えている。

 だが湯沢の動きが目立つのには理由がある。1つは価格。エンゼル不動産湯沢店の角谷謙氏によると、コロナ以前は50万円を下回るくらいの売買取引が半分近くだったというが、ここのところ急上昇している。

「コロナ禍で問い合わせが増え、月によっては以前の2倍ほどになり、賃貸件数はこれまで月30~40件だったものが先月は60件になりました。販売価格も2022年9~12月の平均で約210万円にまで上がりました。10万円物件、結納金物件も少なくなってきました」

 上がったとはいえ人によってはキャッシュで買える額である。それなら実際の物件を見て検討してみようかという気になっても不思議はない。そして、見ると決まるのである。「弊社の場合、見学した2組に1組は決まっています。成約率50%です」(角谷氏)

 

 では、なぜ決まるのか。これが2つ目だ。秘密は維持管理のよさである。10万円という価格のため期待せずに行ってみると、いい意味で期待を裏切るのだ。手入れの行き届いた館内、大浴場、スキーロッカーなどのある物件が多く、これならいいじゃないか!となるのだという。


きれいな状態が保たれているワケ

 実際、駅前にあるリゾートマンション最上階の部屋を大幅に指値して30万円で購入した大手不動産ポータルサイト勤務の加藤哲哉氏は外観からはお化け屋敷みたいと思っていた同物件を見学して驚いたという。

「朝9時から夕方5時まで常駐のフロントサービス、数人がかりで毎日清掃する館内、24時間使える大浴場もあってスキーヤーには必須のスキーロッカーなどもしっかり手入れされている。荒れて見えたのは和室が多く、破れた障子が外から見えるせいでした」

 室内や設備は古いものの、リフォームなしでも住めないわけではなかったが、コロナ禍で本格的に湯沢に住むことを考えてリフォーム。その後、環境だけでなく、飲食店の充実ぶりや人間関係などといった湯沢暮らしの快適さに住民票も移したという。



加藤さんはリフォームをして住んでいる(写真:筆者撮影)© 東洋経済オンライン


 リゾマンは大浴場やプールなど共用施設が多いため、管理費、修繕積立金が一般の居住用マンションに比べて高いのが購入・所有時のデメリットだが、それが一方で物件を良い状態にキープしているのである。

 しかも、湯沢エリアでは管理費や修繕積立金の滞納があるマンションは管理組合や、管理会社が積極的に督促を行っており、放置されることが少ない。滞納が続く場合も管理組合が買い取るなどで被害が甚大になる前に手が打たれている。

 その結果、管理状態が良いマンションが多い。使っていなくても月額の費用を支払う人が多く、中には本来個人が負担するべき専有部の温水器を組合負担で交換できるほど管理費の余剰があった管理組合もあったとか。滞納が多いリゾート地もあることを考えると、湯沢の現所有者は優秀なのである。



管理の行き届いた物件が多いのも湯沢の特長だという(写真:筆者撮影)© 東洋経済オンライン


 さらに、リゾマンは使用頻度が低いため、室内、設備の状況がそれほど悪くないことも成約率の高さにつながっている。大浴場のある物件では風呂は未使用ということもあるほど。居住用で30年住んだ部屋なら抜本的に手を入れる必要があるが、リゾマンではそこまで行っていない物件もある。


スキーシーン以外の需要も高い

 3つ目は湯沢という街の特徴である。スキーの街という印象が強いが、実はそれ以外の時期でも不動産の取引はあり、年中不動産は動いていると角谷氏は話す。

「2021年の取引件数は、7月41件、8月32件でスキーシーズンの12月47件、1月34件でした。温泉、川遊びにトレッキング、釣り、ロックフェスティバル、近隣の花火大会など湯沢は夏も人が多いのです」

 実際、他の温泉街に比べると地元の人が経営していることが多いせいもあってか、店は比較的開いており、加藤氏が毎晩飲み歩けるほどの飲食店もある。そうした湯沢ならではの特徴が価格上昇、売れ行き好調につながっているのだ。



湯沢には飲食店なども多い(写真:筆者撮影)© 東洋経済オンライン


 だが、現状は上向きとしてもこれからも安泰というわけではない。居住用マンションでも解体+新築費用を捻出できるほど余剰床がないなどの理由から建て替えができるのはごくわずかだが、リゾマンとなるとほぼ不可能。となると、今の状態をどれだけ維持し続けられるかがポイントになるが、そこには大きな問題がある。

 1つはこれまで余剰が出るほどだった管理費のこれから。すでに光熱費が大幅に値上がり、利用者がいなくても24時間使えるようにしておかなければならない大浴場を抱えたマンションは支出が増えている。築30年を超えていくと修繕費用も嵩む。

「修繕積立金は当初安く設定されていたこともあり、管理費で余剰が出ているところはそれを修繕積立金に回したり、2回目の大規模修繕を考えて修繕積立金の値上げを考えるところも出始めています」とエンゼル湯沢支店管理事業本部湯沢事業副部長の鈴木達久氏。

 世代交代という問題もある。現状では相続で円満に所有者が交代しているケースが多いものの、相続放棄という例も出ていると鈴木氏。親世代が払い続けてきた管理費、修繕積立金を払いたくないと考える子世代が増えてきたらどうなるか。相続放棄以外にも、滞納増加などあり得るかもしれない。

 それを踏まえると、世代交代が順調に行われるように促していくと同時に、今後の支出に備えて使われていない部屋を利用して、マンション全体で稼ぐ手を長期的に考えていく必要がある。具体的にいえば民泊、マンスリー利用などの短期貸しの促進だ。


2棟のリゾマンで民泊を実施

 実際、湯沢では2棟のリゾマンで民泊利用が行われている。そのうちの1棟が民泊新法施行前に総会で民泊利用を承認したエンゼルリゾート湯沢で、コロナ直前の2020年1月、2月は60%以上稼働し、月に1200万~1300万円ほどの売り上げとなっていた。民泊可として売り出した同物件は30㎡弱のワンルームが10万円から200万円近くにまで値上がりしてもいる。

 その後コロナが襲来し、2020年4月には利用者ゼロという状況を経験したが、現在は利用者が戻ってきていることに加え、新たな客層を獲得してもいる。それがテレワーク、ワーケーション需要である。

「以前のビジネス利用は工事関係者でしたが、コロナ禍で一般のビジネスマンのテレワーク利用が明らかに増えてきています。例えば平日は仕事をして、週末はスキーといったような使い方です」(エンゼルグループコーポレート本部総務・広報課の冨士岡翔太氏)

 実際に同社が、コロナ禍になって始めた滞在目的のアンケートを見ると、利用目的が多様化している。初期の回答はスキーなどが主体だが、徐々に温泉、日本酒、自然散策、周辺観光、川遊びなどが増えているのだ。ビジネス+観光、スポーツといった利用が増えているという。

 そこで同物件では使われなくなっていたレストランを改装し、コワーキングとシェアダイニングスペースを作った。湯沢町では2019年以降に廃校になった中央幼稚園の跡地建物を利用したコワーキング+シェアハウスやシェアオフィスを併設した観光案内所や、レストラン改装のコワーキングなどが続々と誕生しており、ニーズは確実にありそうだ。



ながめのいいコワーキングスペース(写真:筆者撮影)© 東洋経済オンライン


 だが、これがすぐに他のマンションに波及するかといえば、そこには大きな障壁がある。1つは、短期に他者が入ってくることに対する強烈なアレルギー。民泊可の2棟以外はすべて管理規約や総会決議で民泊を禁止しており、コロナ禍で以前よりさらに他人を入れたくないと考えている人が増えてもいる。

 建物の階数などによって消防法の規定があり、民泊として使える面積には制限があることも障壁となっている。民泊をやるために各戸や館内にスプリンクラーを設置しなくてはいけないなど、多額の支出が必要になる場合もある。


世代交代促し、維持管理を持続可能に

 だが、諦めるつもりはないと冨士岡氏。コロナ禍の制限が緩和され、2023年のスキーシーズンは直前の予約が多い3月を除けば民泊の予約が好調である。前述のエンゼルリゾート湯沢は1月77%、2月71%、もう1物件は1月84%、2月87%稼働する予定だ。

 この数字をベースに管理組合が所有していても使っていない部屋や、現在は所有者や友人までしか利用できないゲストルームを利用しないかと提案することを考えているという。少しでも滞在者経由で購入者を増やすことで、「使われていない部屋を次世代の所有者に渡せれば、健全な維持管理をしていけるのではないか」(鈴木氏)。

 他エリアのリゾートマンションも、建て替えが難しい居住用マンションも同じ問題を抱えている。特に湯沢より5~10年早く建てられた物件が多い伊豆エリアのリゾートマンションにはそろそろ大相続時代がやってくる。世代交代が円滑に進めばいいが、それができなくなると健全な状態は保たれなくなる。その前に打つ手はないか、検討すべき時期が来ている。」


 越後湯沢は東京から新幹線で1時間ちょっとで行かれるということで、リゾートマンションであっても人気があるのだと思われます。首都圏エリアのリゾートマンションは活況を呈しているようですが、香川県は小豆島や塩ノ江のリゾートマンションは、維持管理も大変な状況です。温泉があったり、風光明媚な土地に立地していたりと、高齢者施設や、民泊施設として、利活用できないものかと思います。


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