「時間をお金で買うことを考えましょう。」創業のためのセミナーに参加した時に講師の先生に言われた言葉です。
外注すれば20~30万円かかる会社のホームページ作成を、お金がもったいなくて、私も創業前に自分で作成しました。数万円で作成できましたが、2週間程度の時間がかかり、出来栄えも今一つかなと思います。
そんな時に、創業セミナーの先生に言われた一言が、「そんな事に時間を使うよりも、もっと他にすることがあるのではないですか?」という一言でした。確かに2週間の時間を日当で計算すると、1日2万円として、20万円以上の費用がかかったことになります。ホームページ作成会社に外注できる金額ですし、きっと、もっと良いホームページが作成できたでしょう。創業の準備としては、もっと他にすることがあったように、今では思います。
1日は24時間、これはお金持ちも貧乏人もかわりません。それでは、寝る間も惜しんで働く貧乏人と、長期休暇を取って優雅にリゾートでバカンスを楽しむお金持ちの違いはいったい何でしょうか?ヒントは時間に対する考え方の違いのように思います。
「時間をお金で買う」と、ネットで検索してみると、色々な事例が出てきました。
その1:引っ越しで通勤時間を買う
私も東京で単身赴任をしていた時は、片道1時間、往復で2時間を通勤時間に使っていました。週で10時間、月で40時間、年間で480時間。5年間通勤していたので、通算2400時間、時給1000円で計算すると、240万円になります。1か月4万円。通勤30分の場所に今より2万円高い家賃の家を借りても、計算上は同じということになります。
新型コロナの影響で、在宅勤務も増えてきました。いままで通勤で使っていた2時間がなくなるだけで、ずいぶんと生活にゆとりが出てくると思います。
その2:家電で家事の時間を買う
洗濯機のおかげで、洗濯の重労働から解放され、ドラム式洗濯機であれば、洗濯物を干す手間もかかりません。またロボット掃除機を買えば、掃除機をかける手間も不要です。家政婦さんを雇えば、もっと手間暇はかかりません。
その3:冷凍食品やレトルト調理で、調理時間を買う
料理についてはもっとも時短が進んだ分野かもしれません。冷凍食品・インスタント食品・惣菜の持ち帰り等で、家に冷蔵庫とレンジさえあれば、食事ができる環境になってきました。食洗器を利用すれば、食器洗いの手間もなくなります。
その4:広告表示の時間を家電で買う
ハードディスク内蔵のDVDプレイヤーを買えば、録画した番組を、コマーシャルをスキップしながら見えます。1時間番組で最大6分はコマーシャルが流れています。DVDプレーヤーで再生すれば、視聴時間を10%削減することが出来ます。
まとめ
こうやって見てみると、いかに効率的に時間をつくるかという目線で、多くの商品が開発され、生活が豊かになってきたかがわかります。携帯電話や、TV会議、インターネット等も、家にいながら色々な人と出会い、作業が出来る環境をつくってきました。今後も自動車の自動運転等、ますます機械に任せられる部分は機械にまかせる流れは続くでしょう。
アップルの創業者のスティーブ・ジョブズはいつも黒のタートルネックにジーンズという、同じ服装でしたが、その理由は、「毎朝何を着るか決める時間が無駄」だったからだそうです。アインシュタインも、オバマ元大統領もフェイスブックのマーク・ザッカーバーグも毎日同じような服装です。
成功者が、自分の時間を大事にするのは「自分のスキルや能力・価値を最大化するための時間」を最大限確保するためです。成果を出す上で優先順位の低い作業は、お金を払うことで出来る限り減らしています。「お金持ちはお金を払って時間を買う、貧乏人は時間を売ってお金を稼ぐ」とも言われています。他の人の真似のできない高いスキルを持っていれば、短い時間で多くのお金を稼げます。お金持ちは、そのことがわかっているのでしょう。
「餅は餅屋」という言葉もあります。「どんなことでも、専門家に任せるのが一番いい。素人では、どんなにその分野にたけていても専門家にかなわない。」という意味です。スティーブ・ジョブズにはなれなくても、お金を上手に使って、雑用から解放され、自分がしたいことに集中できる、ゆとりのある時間を作るように努力したいものです。
Comments