2022年2月24日の廣田信子さんの表題のブログを紹介します。
「高経年マンションの管理費・修繕積立金が上がる傾向は続きます。それを不安に思い、反対する人が多いのが、高経年マンションの悩みです。
そんな状況で、一人暮らしの高齢の親に賃貸に変わってもらった…という知人がいます。
親のマンションは3階に1階しかエレベーターが止まらない、一時流行ったタイプです。若い人には、移動の度、1階分階段を上り降りするのは何でもないことですが、高齢になると厳しいこともあます。いずれ車イスになったらという心配もある訳です。ですから、親が足をいためた時を境に、賃貸マンション移ることを考えたといいます。
といっても、住んでいたのもURの分譲マンション、借りて住んでいるのもURの賃貸マンション。それらは、すぐ近くにあります。こちらの賃貸は、手ごろな家賃で駅近ということもあって、空きがないことで有名ですが、空きが出たら知らせてと頼んでおくと、知らせが来るとのことです。
娘が居住するマンショも近くです。旧マンションの知り合いとも、すぐに会えます。
実は、そういう暮らし方をしている人が多いと聞きます。
このマンションは、3階ごとのエレベーター設置のため、高齢になると、引っ越す方が結構多いと言います。URの賃貸マンションは高齢者にやさしいので、心配なく引っ越せます。そのため、この分譲マンションは、貸しに出す住戸が多いため、賃貸入居の若い家族が多くて、コミュニティ活動は賑やかなようです。
経済的にも安心です。旧マンションは、面積が広いためかなりの高額で貸せます。借りているマンションの家賃を払っても、十分おつりが来ます。
で、家賃収入があるので、管理費等が上がっても、応えません。URの賃貸マンションは、家賃と少々の共益費以外の経費は掛かりません。はっきり負担額が見えています。設備が痛んでも、それは、URに言えばいいだけです。
でも、一人になっても自分のマンションで暮らすというのが一つのステータスと考えている人は、なかなかやめられない…という事情があるようです。また、別のURの団地では、分譲マンションと賃貸マンションが同じところにあるのですが、賃貸マンションの方は、どんどん設備が新しくなるのに、分譲の方は、合意形成が進まず、いっこうに進まない。…と住民がこぼします。
このままいくと、賃貸の方が分譲より住みやすいということになってしまうかも…と。
広い分譲マンションに1人で暮らしていたら、思い切って、小さめの近くの賃貸に引っ越すというのも手です。(URがあれば最高ですが…。)
知人は、引っ越すときに、だいぶ荷物の整理ができてよかった。ほとんど使わないものが家中いっぱいだったから。本人がまだ元気があるうちに、物の整理ができたのは、ほんとうによかった…と。
今、なかなか子供と同居は難しいと思う方もいます。荷物が多くなり過ぎていて、自分でどう整理していいかわからないこともあります。
こういう形で、経済的にも自立して暮らせることを前向きに考えるのもいいと思います。自分の人生を、子供と共にふり返る時間を持てたのもとってもいい経験だったと思います。」
このブログに書かれたマンションはスキップフロアー形式といい、エレベーターの停止階は1階・4階・7階・10階となり、2階に行くには1階から階段で上がって、3階に行くには4階から階段で1階下りて、5階に行くには4階から階段を1階上がって行くような作りになっています。2階・3階・5階・6階には開放廊下がなく、替わりに北側の洋室にもバルコニーが設置されているケースが多いです。20年くらい前には首都圏でも多く建設されましたが、このブログにあるように、年をとってからエレベーターを降りての階段の昇り降りがつらいということで、最近のマンションではあまり見かけなくなりました。
高齢になって家族がいなくなった時に、今のマンションを人に貸して、賃貸マンションに住むという選択は、とてもいい選択だと思います。子供の近くや、街中、病院の近く等に住めば、一人暮らしになっても、まだまだアクティブに生活できると思います。また生活がリセットされて断捨離が出来るというのも、これからの人生を過ごす上で貴重な機会になると思いました。
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