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執筆者の写真快適マンションパートナーズ 石田

横浜の傾きマンション、建替え完了、再入居開始

更新日:2021年4月7日



 マンションコミュニティ研究会の廣田信子さんのブログに表題の記事が出ていましたので紹介します。


「皆さんは、横浜市都筑区の傾いたマンションのことを覚えていますか。

当時、たいへんな問題となり、私も、10回ほど記事に書いています。 最初に書いたのは、2015年10月21日、 5年4ヶ月も前のことです。月日のたつのは早いものです。

 マンション4棟のうち1棟で傾きが見つかり、その原因を調べる中で、支持基盤に到達していない杭が複数本あることが確認され、建物を支える70本のくいのデータが改ざんされていたことがわかったものです。 改ざんを行った旭化成建材など工事に関わった3社は国から営業停止などの行政処分を受けました。

 そして、販売元の三井不動産レジデンシャルと住民らが協議のうえ、傾きが見つかっていない建物も含め全棟の建替えが進められていました。全棟建替えというのには、驚きも感じましたが、区分所有者の方々にとっては、たいへんな心労の中でもベストな方向に決まったと思いました。

 その全棟の建替えが完了し、2月25日から住民の再入居が始まったことが、報じられました。 建替えに当たって、全705戸のうち247戸は、販売会社である三井不動産レジデンシャルが買い取り。残りの450戸が建替えに参加しました。その仮住まいしていた450世帯の入居が順次始まっているのです。

 三井不動産レジデンシャル所有の住戸については、一般に売り出されるといいます。

 三井不動産レジデンシャルはくいについて当時と異なる施行業者と工法を採用したとし、「約4カ月にわたる再入居が始まりますが、引き続き誠心誠意対応させていただく所存です」 とコメントしているとあります。これだけ、注目を集めたマンションです。施工には万全を尽くしたでしょうし、今後も誠実に対応することと思います。

 さて、このマンションの市場価格はどうなるでしょうか?

 かなり高い評価となるのではないかと思います。

また、貴重な経験をお聞きできる機会もあると思いますが、新マンションの区分所有者のみなさん、まずは、ほんとうにお疲れ様でした。」


 この記事を見て、やはり大手の不動産会社の対応はしっかりしているなと思いました。傾きの見つかっていない健全棟も建替えるという経営陣の判断は、英断だと思います。


 この事件以来、新築工事の現場での、設計者の試験杭(一番最初に施工する杭)への立会による支持層確認や、施工中の電流計数値の確認(電流計の数値で支持層の確認が出来る)による施工記録保存等、杭の施工監理も厳格化されました。この現場以外でも、支持層まで杭が達していない現場は過去にもあったのだと思います。


 かつて私が勤めていた会社でも、基礎工事の施工ミスにより、施工途中に建物の沈下が判明したマンションがあり、施工途中ということもあり、建物すべてを解体して、建替えたというマンションがありました。何億という費用がかかったと思いますが、隠蔽せず、確かな品質のマンションをお客様に引き渡せたことは、当時の経営陣の判断も含め、素晴らしい対応だったと思います。


 会社の真価とは、こういう不具合や不祥事が起こったときの対応で、良くわかるものです。


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