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無足場工法

最終更新: 3月10日



 先日、無足場工法で大規模修繕工事を実施したいとの問い合わせがありました。大規模修繕工事費の中で足場を含む仮設工事費は全体の2割程度あり、その金額を削減したいというのが、無足場工法を採用したい主な理由でした。

 無足場工法とは、ビルの清掃作業のように、屋上からロープを垂らして工事を行う工法です。工事費が安いということで、首都圏等では、採用事例が増えているようです。


 大規模修繕工事のコンサルタントの立場としては、無足場工法の採用には反対です。理由は下記3点になります。


工事が確実に実施されないおそれ

 シールの打ち換えや注入工事であれば、無足場工法でも作業可能ですが、広範囲なタイルの張り替え等は、実際に無足場で施工出来るのか?という問題があります。剥がしたタイルが、落下して住民の持ち物を壊したり、通行人がケガをするおそれもあります。また重いタイルやモルタルを持って、ロープ吊り下げ状態で作業できるのかどうかも疑問です。上下方向の移動は出来ますが、左右方向は手の届く範囲しかできないため、水平目地のシール打ち換え等も、連続して行えず、確実な施工が出来ないおそれも大です。


第三者確認ができない

 第三者が実際に施工中や、施工後の確認をすることが重要です。実際にタイルが浮いていることや、その浮いたタイルを、張替えや注入によって補修したことを、目視や打診で第三者が確認して初めて確実な施工が行われたことの証になります。無足場工法では、作業員しか施工の確認が出来ておらず、第三者による施工確認が出来ません。手抜き工事をされても、誰も確認できず、手直し等の処置も行えません。


施工会社が少ない

 私の知る限りでは、香川県で無足場工法で施工できる会社はありません。首都圏には数社あるみたいですが、首都圏から職人を呼んで施工すると、交通費・宿泊費等がかかり、本来の目的である低価格というメリットがなくなります。


 無足場工法の会社のホームページをみると、工事費が安い・工期が短い・施工中も足場で暗くならないと、いいことばかり書かれています。しかし、上記のようなデメリットもあることを考えて、採用の可否を検討してください。


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