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監理技術者の専任義務を緩和、技術検定の“学歴差別”も撤廃

更新日:9月16日



 2022年5月6日の日経クロステックの表題の記事を紹介します。


「国土交通省は、監理技術者の専任義務の見直しなど技術者制度の規制緩和に乗り出す。ICT(情報通信技術)活用などを条件に、監理技術者が2つの建設現場を兼務できるようにする他、営業所専任技術者との兼任も認める。施工管理技士など技術検定の学歴要件を撤廃し、1級は19歳以上であれば誰でも受検できるようにする。

 建設業法の改正が必要な規定も含まれるため、対応可能な内容から取り組む方針だ。具体的な実施時期は今後詰める。



技術者制度見直しの背景(資料:国土交通省)


 国交省は、建設業の担い手不足やICTの進展などを踏まえ、有識者検討会で技術者制度の見直しを議論してきた。2022年4月25日の会合で、制度改革の方針を示し、おおむね了承を得た。柱は、(1)監理技術者の専任制度の見直し(2)営業所専任技術者の兼任条件の緩和(3)技術者資格の取得要件の変更――の3つだ。

 監理技術者の専任制度の見直しでは、物価変動や消費増税に伴い、対象の工事請負金額を引き上げる。専任が必要な金額を現行の3500万円以上から4000万円以上(建築一式は7000万円以上から8000万円以上)に変更。配置が必要な下請け金額も4000万円以上から4500万円以上(建築一式は6000万円以上から7000万円以上)に改める。

 併せて、現場の兼任を認める制度を創設する。対象は、請負金額1億円未満(建築一式は2億円未満)の2現場。スマートフォンやウェブ会議システムなどを用いて、監理技術者と各現場で音声や映像をリアルタイムで送受信できる環境を整えることを条件とする。

 加えて、2つの現場の間は2時間程度で移動できる距離とし、1年以上の実務経験を持つ連絡要員の配置を課す。さらに、下請け会社を3次以内に収め、建設キャリアアップシステム(CCUS)などを通じて、現場にいなくても施工体制の把握を可能とするよう求める。兼任に当たっては、施工管理の手段や人員配置に関する計画書の作成と保存を義務付ける。



監理技術者の専任制度見直しのイメージ(資料:国土交通省)」


今回の見直しで私が注目したのは以下の3点です。

 一つ目は、監理技術者が専任する必要のある工事が、建築一式で税込み7000万以上から8000万以上に引き上げられたこと、5000万から7000万に引き上げられたのが、平成28年なので、わずか6年で金額が引き上げられたことになります。国交省も昨今の工事費高騰を認めているということでしょうか?

 二つ目は、2時間程度で移動できる現場であれば、IT機器の活用で2現場を一人の監理技術者で見ることを認めたこと。(1現場2億円未満が対象)

 三つ目は1級施工管理技士の学歴要件を撤廃し、1級は19歳以上であれば誰でも受検できるようにしたことです。今までは4年生大学卒業や2級施工管理技士を取得してからの実務経験が必要でしたが、今後は実務経験さえあれば、受験可能になるようです。

 上記3点の見直しを見てもわかるのは、1級技術者の不足です。会社員時代も受注したくても、1級技術者が社内におらず、見積もりも出せなかったことがありました。また、社内では建設業法違反とならないよう、技術者の配置計画が、とても重要でした。

 今でも、建設業従事者の高齢化から、1級技術者(1級建築施工管理技士・一級建築士等)は足りない状況です。今後もこの状況は続くように思います。


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