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  • 執筆者の写真快適マンションパートナーズ 石田

相次ぐ未完成住宅 トイレ、照明なし…夢の新居は「まるで工事現場」

更新日:2023年4月17日



 2022年9月24日の朝日新聞デジタルの表題の記事を紹介します。


「 キッチンがない、トイレがない――。新築の家が、未完成のまま引き渡されるケースが相次いでいます。こうした「未完成住宅」が増える背景には、コロナ禍やウクライナ情勢なども。引き渡し後の欠陥やトラブルも出てきているといいます。


内覧会でがくぜん キッチンも壁紙もなく…

 東京都内の30代男性は、23区内に3階建ての念願のマイホームを建てた。

 妻と1歳、4歳の子どもと4人暮らし。将来の生活を見据え、分譲マンションから住み替えることを決めた。中堅メーカーに注文住宅を依頼した。

 キッチンからリビングが見えるように。子どもが大きくなった時に本に触れてほしいと、廊下に本棚を。車が好きなので、雨風のあたらない大きめの車庫をつけることにはこだわった。妻と相談しながら、夢がふくらんだ。

 住宅の引き渡し1週間前の内覧会。男性はがくぜんとした。

 家はまだ、壁紙やフローリングがはられていない状態で、靴のままで入った。キッチンも設置されていなかった。

 「とても住める状態でなく、『内覧会』というより工事現場の確認という感じでした。1週間後の引き渡しに間に合わないだろうなとも思った」と男性は振り返る。

 職場の異動に合わせて引っ越しを予定し、子どもの保育園も決めていた。住んでいるマンションの売却も進めていたため、引き渡し予定の3月からは延期できない。


引き渡しでも一部が未完成

 建設が始まったのは、昨年11月。メーカーを探す際は、仕事の異動などに合わせて、3月に引き渡しができることを条件にした。余裕をもたせて工程を組んだはずだった。当初、工事は順調だった。だが、基礎工事の後、計画通りに資材が入荷できないことが増えた。木材の入荷が遅れ、足場をたてたが、2週間、工事が止まった。

 断熱材も入荷されないため、次の工程にうつることができず、どんどん遅れた。

 メーカーからは「ウクライナ情勢や国内外の住宅需要増などで資材が入らず、遅れている」と説明を受けた。内覧会から1週間後、引き渡しを受けた。やはり、一部が未完成だった。

 コンクリートのはずの庭や車庫は砂利のまま、シャッターもなかった。駐車できないため、メーカーが費用を負担し、自宅から3分ほどの月決め駐車場を1カ月ほど使った。

 玄関のライトもなし。外壁のつなぎ目のすき間の気密性を高めるシーリングは終わっておらず、足場を組み直してその後も作業が続いた。完成したのは3カ月後の6月だった。

 給湯器の入荷も間に合わず、仮のものをつけたほか、ドアが予定と違うものがついているなど、焦りからか施工ミスも目立った。

 「車が入れられないのは驚きでした。何とか住めるようにはしてくれたものの、こんなことが起こるとは始めは思わなかった」と男性は話す。


コロナ禍で増え始め

 個人向けに新築などの住宅診断をしている、さくら事務所(東京)によると、こうした未完成住宅は2020年ごろから増え始めているという。

 公的な統計はないが、同事務所が同行した新築住宅の内覧会で、検査件数が年1千件以上のうち、20年以前は検査した住宅のうち未完成住宅は3%ほどだったが、同年以降は10%以上に増えた。

 キッチンや食洗機、トイレなどの水回りの未設置、照明器具がない、庭が舗装されていない、といった物件が多いという。背景には、コロナ禍の影響やウクライナ情勢などがある。

 20年以降のコロナの感染拡大で、海外のロックダウン(都市封鎖)のため工場が停止。大手メーカーのユニットバスやトイレ、食器洗浄機などは、中国など海外で製造されていることが多く、供給が止まった。さらに、「ウッドショック」が追い打ちをかけた。

 経済産業省によると、新型コロナの感染拡大で落ち込んでいた米国での住宅建築需要が、20年5月のロックダウン解除で増加。在宅勤務の推進で、新しく家を買ったり、リフォームしたりする動きが加速した。日本では、住宅の建築などに使われる木材の7割弱が輸入材で、木材が供給されにくい状況が生まれた。

 また、鉄の値上がりも著しく、「アイアンショック」も深刻だ。コロナ禍でとまっていたインフラ投資が各国で再開され、供給が追いつかず、取り合い状態で、鉄骨の国内価格だと2年前と比べて1・5倍ほどだ。


国交省は「未設置の状態での完了検査は問題ない」

 一方、国土交通省は20年2月、新型コロナの影響で一部の建材・設備の納品が遅れている建物について、未設置でも建築基準法に基づく完了検査を速やかに実施するよう求める文書を関係先に通知した。完了検査が受けられないと、建設会社が引き渡しをできず、建築主から残金を支払ってもらえないため、資金繰りの悪化を防ぐことなどが目的とされる。

 完了検査は、建築物の建築基準への適合性を検査するものだ。地震などの倒壊防止の構造、防火・避難構造などの安全性の確保の規定のほか、敷地と道路の関係や用途規制などの健全なまちづくりなどの建築基準の関係規定に適合しているかを検査する。

 トイレやユニットバスなど、未完了工事の内容が規定に関係しない場合は、未設置でも完了検査を実施することができる。

 国交省担当者は「キッチンやトイレなど、具体的にどのようなものが未設置の状態で完了検査を実施しているかの実態は把握していないが、規定と関係しない場合は、未設置であっても法令上のチェックとして問題ないと考えている」と話す。

 ただ、未完成住宅の場合、欠陥やトラブルが起きやすいと指摘する声もある。

 通常の新築の引き渡しまでの流れは、完了検査から内覧会、引き渡しの順に進む。

 さくら事務所の住宅診断をするホームインスペクターの田村啓さんによると、通常の引き渡しであれば、完了検査で住宅メーカーや現場監督らが何重にもチェックする。だが、未完成住宅では、機器を後から据え付ける場合、その場で問題がなければ「問題なし」とされ、確認が甘くなり、トラブルが起きやすい。

 水回りの場合、つなぎ目の接続が甘いと時間が経ってから水漏れが発生することもあるという。

 このほか、未完成住宅は、引き渡し時期に間に合わせようと工事を急ぐ傾向にあるため、施工ミスが出やすいという。

 田村さんは、大半は2年間のアフターフォローがついているとして「契約書で遅延損害金や補償期間などを確認した上で、施工ミスや欠陥がないかを見て、自衛することが大切だ」と話す。」


 この記事を読んで愕然としました。元建設会社の社員として、未完成引き渡しなど、ありえないことです。どこまで日本人は人がいいのでしょうか?未完成のままで引き渡され、残金を払うなど、ありえないことです。中国でビジネスをしていた時に聞いた話では、引き渡してお金が入金されれば、後は知らないとはっきり言われました。その為に、アフターサービスを確実に行ってもらうために、完成後2年間、残金の5%を支払わないというようなケースもあると聞きました。

 完成が遅れるのであれば、替わりにウィークリーマンションに入居するなどしてでも、キッチリ完成してから住戸の引き渡しを受けるべきだと思います。入居が遅れたことによる延滞遅延金や、仮住まいの費用も、当然建設会社が負担すべきです。契約時の契約書には、そのあたりのことも記載されているはずです。新聞を読んだ購入者が、これが当たり前だと思わないことが重要だと思います。


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