• 快適マンションパートナーズ 石田

知らないと損する、分譲マンション共用部分の火災保険見直し



 2017年11月8日のダイヤモンドオンラインの株式会社シーピーアイ代表取締役須藤桂一さんの表題のブログを紹介します。


自分のマンションの火災保険に関心を持つ人は少ない

 自宅に掛けている火災保険の内容を尋ねられて、正確に答えられる人はどれくらいいるだろうか?おそらく、それほど多くはないと思うが、分譲マンションの区分所有者であれば正解率はさらに下がるはずだ。

 賃貸住宅なら、一戸建だろうと集合住宅だろうと火災保険は賃貸契約の中に含まれていることが多く、居住者には選択の余地はない。戸建住宅なら、自己責任で内容を決めているはずなので比較的よく理解しているだろう。

 しかし、分譲マンションの火災保険は専門家以外の人にはとてもわかりにくいものだ。その理由は、「専有部分」と「共用部分」があること、区分所有者同士、あるいは管理組合と区分所有者との間で賠償責任が生じることなど、戸建にはないケースを想定しなければならないからだ。

 自動車保険の必要性は切実で、家計に占める金額もバカにはできない。このため、十数社からの見積もりを自動的に提示してくれるサイトなどを活用して、同じような条件で少しでも安い契約を求める人は少なくない。


 それに比べて、マンションの火災保険に対しては、シビアな目を持つ人は非常に少ない。関心が持てないのも無理はない。

 交通事故に比べれば、火災はめったに起こるものではないし、多くの人がローンを利用して購入するため、専有部分は長期火災保険加入が融資の条件となっていてローン完済までの火災保険は先払いしているケースが多いからだ。

 共用部分に関してはどうだろう。

そもそも支払っていること自体を意識していない人がほとんどなのではないだろうか。ところが、区分所有者はマンションの共用部の火災保険を、毎月、管理費の一部として支払っているのだ。

 しかもその額は、毎年大幅な値上がり傾向で、年数が経てば経つほど負担は増える傾向にあるのだ。そこで補償がしっかりと担保され、かつ保険料が安い保険に入るべきなのだが、保険自体の複雑さに加えて区分所有者・管理組合の不勉強、無関心のために、割高な保険に入っているケースがほとんどだ。


 今回は、マンション共用部分の保険見直しのコツをお伝えする。


共用部の火災保険はなぜ毎年値上げするのか?保険会社にとっても「お荷物保険」

 マンション共用部分の火災保険料は毎年値上げされている。

 なぜなら、保険金の支払額が増えているからだ。そのほとんどは火災によるものではなく漏水事故によるもので、漏水箇所の調査や被害住戸の補修費用、共用部分の水濡れ損害等、築年数の経過と共に年々多くなり、より多額の保険金と事務費が費やされる事態が続いているからだ。

 築20年、30年はザラという時代を迎えて、築年数が長ければ長いほど、漏水事故のリスクは高くなる。これらの事故では修理費用の発生以前に、高額の調査費用も発生する。

 それが毎年のコスト増となり、保険会社にとってマンション総合保険は、儲からない「お荷物」商品となっている。

 一方、マンション管理組合としては、トラブル防止のためにも入らないわけにはいかないものなので、高いといってもやめるわけにはいかず、ここ数年大幅な値上げが繰り返されてきた。この傾向はまだしばらく続きそうだ。


管理会社の言いなりではいけない、マンション火災保険を見直そう

 マンション共有部分のための火災保険は、「マンション総合保険」と呼ばれ、ご紹介したように火災時だけに適用される保険ではない。火災以外の水漏れ事故の調査、修理、個人賠責、施設賠責、各種特約などが組み込まれたもので、さらに地震保険の付加もセットされている場合もある総合保険だ。

 本来なら個人賠責などは区分所有者で入るべきものだが、保険に入っていない区分所有者やその家族によって起こされた、水漏れ事故や上階からの落下物事故など管理組合の責任も問われかねないので、管理組合として加入しているケースが多い。このため、個人で掛けている賠償責任保険の補償範囲とかぶっている可能性がある。

 管理組合でこのような受取人が区分所有者となる特約をつけている場合には、定期的に案内するか、新入居者に伝えることが親切だ。不要に高い金額設定なら減額するという選択もある。


 基本的な契約の部分でも見直すべき点はある。

 火災保険は、「再調達価格×付保率」で保険金額が決まる。再調達価格とは、全焼してしまった場合に建て直すのにかかる概算金額だ。「付保率」が100%なら、その全額が支払われるわけだが、50%なら全焼しても半額までしか保証されない。

 しかし、これまで私が見てきた火災で最悪のケースでも、ガス爆発で2世帯の全損程度のものだ。一棟全焼はもちろん、3世帯、4世帯への類焼などというケースも見たことがない。つまり100%はおろか70%、50%でもさらに低い付保率へと見直す余地があるということだ。

 しかし、区分所有者、管理組合が言い出さなければ、契約が見直されることはない。多くの場合、管理会社が保険代理店となっていて、保険設計の実務は保険会社からの常駐出向社員が行っているのが実態だ。増収目的で送り込まれているのに、減収となるような見直しを自主的にしてくれるわけがない。


マンションに地震保険は必要か?期待通りの保険金となるかよく見直してみよう

 火災保険の倍近くになる金額を嫌い、掛けていない管理組合も多い地震保険だが、その要不要の「正解」は立地条件や構造等によって異なる。高額な保険料を払って保証を買うというのも一つの方法だ。

 しかし、地震保険が割高であることは確かだ。地震保険金額は最大でも火災保険金額の50%だ。主要構造部(壁、柱、床、梁、屋根等)が「全損」あるいは完全焼失、流失ならその全額を受け取れるが、損害額が50%未満あるいは焼失・流出が70%未満なら「大半損」として保険金の60%を限度として受け取ることになる。

 さらに損害額40%未満の損害あるいは、50%未満の焼失・流失なら「小半損」とされ、保険金の30%を限度として受け取ることになる。損害額20%未満あるいは、20%未満の失・流失なら「一部損」で5%しか受け取れない。

 しかも注意しておかなければならないのは、上でふれた通り支払われるのは主要構造部の損害か、焼失、流失のみだということだ。

 例えば、地震が原因でも、エレベーターや機械式駐車場の故障、外構が液状化して給排水が使えなくなったなどの損害に対しては支払われない。

 ここまで考えれば、多くの方は支払う保険料に比して支払われる保険金が少ないと感じられるだろう。

 そこで、あえて地震保険料を支出することはやめて、その分を修繕積立金に回すという方法も考えられる。


 火災保険本体にしても地震保険にしても、まずは現在の保険内容を確認して、その見直しを理事会で検討してみることをお勧めしたい。

 見直しの効果は20~30年で、小規模マンションでも数百万円、規模が多ければ数千万円になる可能性がある。火災保険の見直しは、管理会社や大規模修繕計画の見直し見比べればハードルは低い。

 しかも、このような取り組みが区分所有者、管理組合の意識改革にもつながるのだ。どうか、このような取り組みの積み重ねによって、より大きな問題でも海千山千の管理会社、メンテナンス会社、修理会社にナメられない「Aランク」の管理組合となっていただきたい。」


 私も会社員時代には、保険には関わらなかったので詳しくはありません。火災保険の付保率は参考になりました。今住んでいるマンションの火災保険について調べてみたいと思います。また地震保険については、確かに言われている通りだと思います。かつて大きな地震があったときに、現地のマンションに調査にいくと、玄関ドアが曲がっていたりサッシの付いた壁が壊れていても、主要構造部ではないために、少額の保険金額しか出なかったことや、室内側の内装材の補修は、入居者が個別で掛ける火災保険の地震特約で修理するため、地震保険を掛けていないお宅では保険で修理できないケースも多々ありました。

 確かに高額な保険料を支払うくらいなら、修繕積立金に回したほうが良いと思います。


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