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  • 快適マンションパートナーズ 石田

管理費が高騰「新築マンション」の賢い物件の選び方



 2021年6月21日の東洋経済オンラインに掲載された、沖有人さんの記事を紹介します。


私の知人がこんな話をしていた。「私は総戸数二十数戸のマンションを売りました。管理費と修繕積立金に殺されると思ったからです」。確かに、小規模マンションはかかる総費用を少ない戸数で割るので単価は高くつく。

 そう、マンションは価格で判断しがちだが、月々の支払額でその評価を下さなければ意味がない。最近の新築マンションは管理費の高騰も著しい。そんな中で何に気をつければ失敗を回避し、快適な暮らしができるのか考える時期に来ている。


管理費㎡単価500円の衝撃

 どちらを買うべきか、という個人の方の相談サービスを受けたときのこと。1つは新築マンションで管理費+修繕積立金(以降、維持費)を専有面積で割ると、なんと500円/㎡だった。それも都心でもなく、都下の物件だ。

 もう1つの中古は築9年で、都区部で同383円だ。相談者はそれには気づいていないようだったので、その視点を価格換算してみせた。維持費の月額差は4万円。住宅ローンを35年(420カ月)で組んだとして、その期間の差額の合計は1680万円。つまり、その新築マンションの物件価格+1680万円と中古マンションの物件価格を比較するのが適切な判断の仕方になる。

 しかし、実際はもっと深刻になる。なぜなら、住宅ローンは35年で終わるが、維持費は死ぬまでかかることになる。一生住むなら、50年程度の換算が必要だろう。そうなると、先ほどの話は2400万円になる。こうなると、次の問題が出てくる。

 例えば月1万円ほど維持費が高い場合、その差を価格に反映させると420~600万円上乗せすることになる。これは中古マンションを買うときは多くの人が気づく。しかし、新築の場合は盲点になりがちだ。新築を買う人もほかの新築もしくは中古マンションの維持費を計算して比較しておこう。

 計算は簡単だ。管理費÷専有面積の相場単価は200~300円、修繕積立金はその半額程度だ。これが中古では月額で明記されている。住宅ローンの月返済額にこの維持費を加えたものがマンション関連で支払う費用になる。

 中古で購入物件が2つに絞られたときに、この費用を比較して、ギョッとすることがある。例えば、隣接ホテルのサービスが受けられる湾岸のマンションは売れないことで有名だ。維持費が高すぎて最後にドン引きして辞める人が続出するからだ。

 こうした住宅ローンの返済以外の費用が高くて売れないものに、借地権マンションの借地料という場合もある。通常は土地を借りているので、その固定資産税代程度が多いが、非常に高いケースもあり、こうしたケースでも売りは大苦戦することになる。売れないだけでなく、その維持費の割高な分の数十年分を価格から差し引かないと売れないと考えてもらえばいいだろう。しかし、本来はもっと高く売れるのに、高い維持費に横取りされたような気分になるのである。


管理費高騰の背景

 管理費は㎡/200円と相場がほぼ決まっていた。しかし、深刻な「人手不足」の中、管理に携わる人件費もご多分に漏れず高騰した。そんな折に新型コロナが襲来。在留資格を持つ外国人の減少は働き手不足を助長する結果となった。

 既存の物件では管理費で利益が出ない事態に陥り、契約を継続しない企業も出始めていた。管理費の値上げは簡単ではない。なぜなら、管理組合の理事会を通して、住民の合意を取り付けないといけないからだ。そうなると、コストが拡大する中で管理会社は苦境に陥る。事業性だけでいったら、採算の悪い事業になってしまっている。

 そこで管理会社の稼ぎどころは大規模修繕となっている。既存の物件でこれを丸請けできれば利幅が見込めるからだ。しかし、大規模修繕については、必要性に応じて適切に実施することが重要なので、「適切」をどのように見出すかが最大のポイントとなる。大規模修繕で資産価値が上がったためしはないので、必要以上にお金をかけても、居住者の安心と満足以外得られるものはない。

 大規模修繕も冒頭の新築物件では㎡単価500円と破格に高かった。これはグループの管理会社が利益を出せるようにした売主の内部事情にすぎない。こうした物件はその分安くしか売れなくなることは前述したとおりだ。充分に気をつけなければならない。


 新築分譲マンションの管理費の㎡単価は分譲単価に比例して高くなるものだ。つまり、都心のほうが高く、サービスにお金を払う居住者には相応の単価になっていく。総じて、首都圏では平均㎡単価200円だったが、アベノミクス以降の7年間で2割以上上がり、首都圏平均は今や260円である。エリア差も大きく、都区部で330円、それ以外ではおおよそ220円という感じだ。冒頭の都下で500円は2倍以上ということになるが、新築だと気づかないことも多い。

 管理費が高くても、管理組合が管理会社を変えてコストダウンする手立てがない訳ではない。しかし、これには多くの労力を割くことになる。高いことを証明して、合い見積もりで割安な業者を見つければいい、と口で言うのは簡単だが、管理組合にはいろんな人がいて、そんなことでも合意を取るのにかなりの時間を取られる。それならば、引っ越したほうが簡単ということになる。


賢い物件の選び方

 最後に賢い物件の選び方を整理しておこう。

 月々の支払額で物件を比較することだ。月々の支払額とは、住宅ローンの返済額+管理費+修繕積立金になる。これならば、新築も中古も関係なく、単純比較できる。

 中古の場合、仲介手数料がかかることを気にする人がいるが、新築には仲介手数料という項目はないものの、販売経費が上乗せされており、売る際の下落幅は新築のほうが大きいと考えたほうがいい。いずれにしても新築も中古も実質的な費用のかかり方に大差はない。

 日本ではかねての新築信仰は薄れており、すでに中古取引のほうが多くなっている。価格の高騰は分譲価格だけでなく、維持費に及んでいるので、そもそも低かった時代の築5年以上経過している中古物件のほうが、コスパがいいことも多くなっていることにも注意したい。


 香川県での管理費の平均は㎡あたり120円程度です。修繕積立金を160円としても、月300円程度が妥当なところでしょうか?私が調べた中で、一番高いマンションで管理費304円、修繕積立金が255円の合計559円でした。3LDK72㎡で換算すると、高松の平均的なマンションでは管理費・修繕積立金併せて20,160円が、最高値のマンションでは40,248円と、月々2万円超の差があります。このブログにあるように、このお金はマンションに住む限り一生涯払うことになるわけで50年間では実に1200万円の金額差になります。


 かつてのデベロッパーはマンションを売りやすくするために、販売当時の管理費や修繕積立金は極力低く設定していました。今でも中小のデベロッパーを含め、そのように考えている事業主がほとんどです。

 今回の記事を読んでの感想は、財閥系のデベロッパーは、マンションを売った後も、自社の収益があがるように、あえて管理費や修繕積立金を高額にシフトしてきているように思います。

 ホテルのフロントのようなコンシェルジュサービスを提供するためには、確かに高い管理費が必要ですし、マンション内に常駐でガードマンが配置されており、入館者のチェックを行っているようなマンションも都内にはあります。

 また、逆にそのサービスの高さを売りに他社との差別化や自社ブランドマンションの高級化につなげているようにも思います。


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