最近の照明器具はほとんどがLED照明ですが、それに伴い蛍光灯照明器具も作られなくなっています。(東芝ライテック2017年3月生産終了・NECライティング・岩崎電気2018年3月生産終了・パナソニック・三菱電機2019年3月生産終了)
この決定の背景には、2022年3月21日~26日には、バリ島で「水銀に関する水俣条約」の第4回締約国会議が開催され、2025年までに水銀を含む電球形蛍光灯・冷陰極蛍光灯・一部の撮影用フィルムおよび印画紙・人工衛星の推進剤といった製品を段階的に廃止することが決定したことがあります。
政府は蛍光灯照明からLED照明への移行を推し進め、「高効率照明(例:LED照明、有機EL照明)については、2020年までにフローで100%、2030年までにストックで100%の普及を目指す」と表明しました。具体的に言うと「2020年までに蛍光灯や水銀灯の照明器具は生産・出荷を終了」して、「2030年には、今使われている蛍光灯や水銀灯の照明器具をぜんぶ、LEDや有機ELの照明器具に変えてね」ということです。
また切れた蛍光管の廃棄については、有害物質である水銀が含まれているため、処分方法を誤れば環境汚染や健康被害を引き起こします。環境省は水銀の処分を徹底するために、平成29年に蛍光灯を「水銀使用製品廃棄物」に指定しました。そのため処分許可を受けた指定業者のみ、蛍光灯の回収が可能です。将来的には有料になる可能性も考えられます。
電気代もLEDの方が省エネで、切り替えてから10年使い続けると20000円程度の節約となるため、導入時のコストを差し引いてもお得だと言えるでしょう。
このように、蛍光管は今後どんどんなくなっていくことが予想されます。
将来的には蛍光管自体も生産中止になる可能性もあり、大規模修繕工事と併せて、蛍光灯照明器具をLED照明器具に交換していくことも、今後考えていく必要があります。
Comments