マンションに住んでいて、急に玄関ドアが重くて開きにくくなったという経験ありませんか?玄関ドアのドアチェックの不具合で重くなることもありますが、良くあるのは、キッチンのレンジフードを中や強で運転しているケースです。マンションは木造の住宅に比べて気密性が高く、隙間風等が入り込む余地がありません。
窓を閉め切った状態で、換気扇を強運転すると、部屋内の空気がどんどん外部に吸い出され、部屋内の空気がうすくなります。その結果、外部の空気よりも、部屋内の空気の気圧が下がり、玄関ドアは外部の空気に押されて、開閉が重くなります。この状態を、室内が負圧になった状況と言います。
このような状況にならないためには、空気の取り入れ口を確保することが重要です。サッシについているエアブレスや、壁の給気ガラリは、必ず開にしておきましょう。また、換気扇を強運転するときには、窓は少し開けておくと、このような負圧の状況にはなりません。
室内が負圧な状態でエアコンを運転したときに、エアコンからコポコポという音がする時があります。これは、室内が負圧になったことにより、エアコンの排水ドレン内を空気が逆流する時に発する音です。この逆流を止める目的で、エアコンのドレーンパイプに設置する「消音バルブ」や「エアカットバルブ」という商品がネット等でも販売されています。
コロナ病床では、あえて病室を負圧の状態にするそうです。病室を負圧にすれば、その部屋の空気が室外に漏れるおそれが少なく、他の部屋にコロナウィルスが飛散するおそれもありません。マンション等でも、トイレや浴室・キッチン等の臭いや湿気を部屋中に広げない目的で、それらの部屋(ダーティーゾーン)に換気扇を設置し、負圧にするのが一般的です。
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