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部屋内のコンクリートと廊下・バルコニーのコンクリート高さが同じ

執筆者の写真: 快適マンションパートナーズ 石田快適マンションパートナーズ 石田


 先日依頼があり、あるマンションの竣工図を確認したところ住戸内の床スラブとバルコニー・開放廊下の床スラブに段差がないことが判明しました。私が設計していた時は、バルコニーや開放廊下の床は室内よりも10cm程度低く設定していました。


 理由は、排水口等が落ち葉等で塞がれ、バルコニーや開放廊下に雨水が貯まっても、室内への漏水被害がないように配慮してのものです。

 また単独バルコニーで、排水口が1か所しかない場合には、バルコニーの手摺に水抜き穴を設け、必ず雨水は排水できるように配慮していました。いわゆるフェールセーフの発想で。万が一排水口が詰まっても、室内に雨水が入ってこないように配慮して、マンションの設計も行っていたということです。


 しかし最近は、防水性よりも、見た目のサッシ高さが優先され、バルコニーの床を下げないマンションも増えてきているようです。

 マンションを外部から見ただけでは、この違いはわかりません。図面を見て初めてわかる内容です。


 地球温暖化の影響で、豪雨災害も増えてきている状況では、たとえ排水口が詰まっていなくても、雨水がバルコニーや開放廊下に溜まる危険性は増えています。

 マンションデベロッパーには、見栄え重視よりも、住んでから入居者が困らないような配慮した設計を行って欲しいと思います。

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