2024年6月5日に、「株式会社三菱 UFJ フィナンシャル・グループ(代表執行役社長 亀澤 宏規 、以下 MUFG)の 連結子会社である三菱 UFJ 信託銀行株式会社(取締役社長 長島 巌 、以下 三菱 UFJ 信託銀行) は、新事業として“マンション管理組合向け外部管理者事業”を開始することといたしました。」とのニュースリリースが出ました。
リリースの内容を見ると「三菱 UFJ 信託銀行が、マンション管理組合と“管理者業務委託契約”を締結し、外部管理者に就任します。理事会方式と異なり、理事会を設置しないことから、理事会役員の選出・就任が不要になります。金融機関ならではの“信用・信頼”を礎としつつ、高い透明性と堅確性を有する 中立的な外部管理者として、区分所有者様および関係者の皆さまのライフスタイルと資産を守りながら、分譲マンションの暮らしに新しい付加価値を提供いたします。」とあります。
この内容を見た知り合いの人から、「外部管理者になるのに資格は必要ないのか?管理会社はマンションを管理するのに、30物件あたり1名の管理業務主任者が必要だが、外部者管理にはこのようなしばりはないのか?」との質問がありました。現状の答えとしては、「いづれも必要ありません。資格がなくても、外部管理者になれます。」ということになります。
しかし、冷静に考えてみると、「本当にそれでいいの?」と思ってしまいます。外部管理者として、マンションの管理や資産価値向上を目指すのに、マンションの仕組みや区分所有法の内容も知らないような人がなっても本当にいいのでしょうか?
今回のリリース内容にも「本事業の提供価値向上を目指して、マンション管理組合における DX を推進してまいります。具体的には、スマートフォンアプリを活用した各種申請・届出業務等の電子化、管理組合業務の可視化、MUFG が提供する金融サービスとのコラボレーションなどの検討を進めます。 また、周辺領域において、新たなビジネス機会の創出を検討してまいります。例として、高経年マンションの長寿命化および再生支援、「Spark X」における他の事業案とのコラボレーションの検討を想定しています。 MUFG 中期経営計画のコンセプトである“社会課題の解決”の実現に向けて、本事業を起点として、お客さまに“MUFG に託して良かった”と感じていただけるように、暮らし×金融×デジタル による新たな顧客体験の創出を目指してまいります。」とあり、管理組合のためというよりも、自社利益優先の姿勢が見え隠れします。会社の事業承継ビジネスでも、詐欺まがいの行為をする会社が問題になりました。性善説ではなく、性悪説で考えることも必要ではないか?と思ったりもします。
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