新築マンションの売り出し広告を見ていると、たまに駐車場代0円という物件に出会うことがあります。駐車場が平面式で100%あるのであれば問題ないと思いますが、そうでない場合には注意が必要です。
まずはマンションの駐車場代が何に使われているかを考えてみましょう。標準管理規約では修繕積立金に充当とありますが、一般的には管理費に充当されているケースが多いです。100%駐車場で月の駐車場料金が5000円だとすると、本来戸当たり15000円の月々の管理費が、10000円で済ん
でいることになります。駐車場代0円のマンションは、駐車場代は0円ですが、管理費が15000円になっているだけで、入居者の月々の負担金額は変わりません。
賃貸マンションから分譲マンションに替わる時に、いままで1万円払っていた駐車場代が0円になって、その分ローンに廻せると喜ぶ方がいらっしゃいますが、駐車場料金から管理費に、単に名目が変わっただけで負担費用はかわらないことに気をつけてください。
最初に「100%駐車場設置で平置きであること」と、断りましたが、例えば駐車場が50%しかないのであれば、駐車場を借りていない入居者だけが余分に管理費を払っていることになります。また、機械式駐車場は、維持管理費用として最低でも月々5000円以上かかっています。この駐車場を月々0円で貸し出しては、管理組合は日々赤字を垂れ流していることになります。先日見た広告に、100%駐車場がありますが、機械式駐車場のマンションの駐車場代が月々3000円というマンションがありました。最初は良いですが、入居者もこの金額では、機械式駐車場の維持管理ができないことにいずれ気づきます。
マンションデベロッパーには売って終わりではない、買って住む入居者のことを考えた販売を考えて欲しいと思います。
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