サビというと赤サビだと思っている方も多いですが、アルミ部材に生じるサビは白サビです。アルミの表面には「アルマイト」という人工的に処理を施す酸化被膜が形成されます。この酸化被膜が、外部環境によって浸食されることで、プツプツと部分的に点蝕が発生しますが、それが白サビです。
一般の方は、アルミの表面に白い汚れが付着していると誤解される方が多いですが、良くみると、アルミ表面が破壊され、指でさわれば白い部分が飛び出しているのが分かります。
白サビ発生の主原因は汚れです。とくに塩分は大敵で、そのまま放置しておくと、大気中の湿気や雨によってその汚れが「腐食性水溶液」に変化し、アルミの表面に施された酸化被膜(アルマイト)を溶かしてしまい、アルミの表面から錆び(白錆び)を発生させていきます。
マンションでも、アルミの面格子を定期的に拭き掃除しているお宅と、何もしていないお宅では、明らかに白サビの発生状況が異なります。また、アルミの色がシルバーであればあまり目立ちませんが、ブラックや茶系の場合は美観的にも良くありません。
白サビの出てしまったアルミの対策としては、交換が一般的です。盛り上がった部分の白サビを削っても、結局、またその部分から、サビが進行してきます。また、塗装を施しても、アルミは塗料の密着性が低いため、数年で塗料がはがれることになります。
マンションの立地条件にもよりますが、2回目や3回目の大規模修繕工事では、アルミ面格子の劣化状況により交換についても、検討する必要が出てきます。
Comments