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  • 執筆者の写真快適マンションパートナーズ 石田

廊下のない間取り

更新日:2021年11月16日



 コロナ禍は、マンションの間取りにいくつかの変化を及ぼしました。テレワークが増えたことで、住戸内に仕事スペースを設けるケースが増えたのもそのひとつ。そして、最先端の動きとして、「室内廊下をなくす」動きが出て、不動産業界の注目を集めているようです。


 ネットで「廊下のないマンション」と検索すると、多くの間取りが検索されます。「廊下のないマンション」の特徴としては、従来の廊下部分を幅2~3m程度のオープンスペースとして、リビングからの一体のスペースとして設定していることです。リビングの框ドアを無くし、玄関に入ると、バルコニーまで見通せるため、空間に広がりが感じられます。また、従来廊下であった部分も、幅が2m以上あるために、通路に机を置いたり、椅子を置いたりして、リビングの一角として利用できます。廊下部分が広くなったため、洋室は狭くなり寝室のみの機能となりますが、洋室の壁を腰壁にしたり、引き戸にしたり、オープンにしたりすることで、住戸全体がワンルームのようなオープンスペースになったような間取りもあります。


 コロナ禍による家時間の増加で、真っ先に求められたのは「住戸の広さ」です。家族全員が長く家に居るようになり、家の中で仕事や勉強をする。さらに、リモート会議のための小部屋が求められたりする。これまでより広いスペースが必要になりました。

 しかし、住戸の面積を広くするのは簡単ではないし、広くすれば分譲価格や家賃が高くなる、という問題も生じます。住戸面積を広くせず、ステイホームしても息苦しくないマンション住戸を実現するために目がつけられたのが室内廊下だったという訳です。室内廊下を通路ではなく、居住スペースに取り込むことができれば、同じ面積でもゆったり暮らすことができます。


 ただし、単純に室内廊下や室内ドアをなくすだけでは、古いタイプの住まいに戻ってしまいます。廊下をなくすが、別の方法でプライバシーを確保する。たとえば、区切るところはしっかり区切り、作り付けの家具等でワークスペースや収納スペースを効果的に配置する、といった工夫が必要です。

 このような「廊下のない間取り」が、今後、脱LDKの中で、広がっていくのかどうかは、もう少し様子を見る必要があるように思います。

【ルネ西宮甲子園】




【三井不動産】



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