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  • 快適マンションパートナーズ 石田

マンションの給水設備と受変電設備

最終更新: 2020年10月9日



 今回はマンションの設備のお話です。マンションの設備には、一般的に次のようなものがあります。

① 給水・排水設備

② ガス設備

③ 空調・換気設備

④ 電気設備

⑤ 情報・通信設備(インターホン・TV・電話・インターネット等)

⑥ 消防用設備

⑦ エレベーター

⑧ 機械式駐車場

 今回は、その中でも途中で変更が検討されることの多い「給水設備」と「受変電設備」について説明します。

■マンションでの給水方式

 マンションで多く採用されている給水方式は以下の3つです。

高架水槽方式(重力方式)

 マンションで最も初期から採用されている給水方式です。

 水道本管から引き込んだ水を受水槽に貯めた後、揚水ポンプでマンション屋上に設置した高架水槽に揚げ、水の重力により各戸に給水する方式です。高架水槽に十分な高さがないと、最上階の水圧が弱くなったり、また、受水槽・高架水槽2つの水槽の清掃の費用がかかることや、高架水槽に藻が生えたりして不衛生になることから、直結方式に変更されることも増えています。

 耐震の面からも、直結方式に変更になった場合は、不要になった架台や高架水槽は、必ず撤去しましょう。

ポンプ圧送方式

 昭和50年代後半のマンションから一般的になってきた方式です。

 水道本管から引き込んだ水を受水槽に貯水した後、ポンプで加圧して直接各住戸に水を届ける方式です。高架水槽は不要ですが、受水槽が必要なため、年に1回の受水槽清掃が必要です。また加圧ポンプも定期的な交換が必要になります。

 メリットとしては、受水槽に水が溜まっているため、停電さえしていなければ、断水時にも、受水槽に水がある限り、マンション内の水道は使えます。また、受水槽に専用蛇口を設置することで、受水槽の水を災害時にも使用できるようになります。

水道直結増圧方式

 水道本管から引き込んだ水を、増圧ポンプを経て直接住戸に給水する方式です。水道局によっては、この方式を認める方向で緩和される傾向にあり、採用できるマンションが増えてきています。受水槽が不要になることで、受水槽清掃等の維持管理が不要となり、また受水槽を撤去したスペースを駐車場等に有効活用できることから、大規模修繕工事で、受水槽方式から水道直結増圧方式に変更する事例も増えてきています。


■受変電設備

 受変電設備には、マンションの規模等により、主に以下の5つの方法があります。

低圧引き込み

 小規模のマンションで、各住戸の契約電力と共用部分の契約電力の合計が49kVA以下の場合に採用されます。電灯については、2系統から引込むことで98kVAまで引込みが可能な場合もあります。受変電設備が不要で、一般の戸建て住宅と同じ引き込み方法です。

高圧引き込み(借柱方式)

 各住戸の契約電力と共用部分の契約電力の合計が50kVA以上の場合は、6600Vの高圧でマンション敷地内に引込み、変圧器で100V・200Vの低圧に変圧する必要があります。

 引込み電力の合計が125kVA未満であれば、マンション敷地内に設置した電柱に円柱形の変圧器を設置します。

高圧引き込み(パットマウント方式)

 パットマウント方式とは平成11年以降に開発された小型のマンション用変圧器です。引込み電力の合計が250kVA未満であれば採用できます。戸数の目安としては80戸~90戸程度です。

高圧引き込み(電気室方式)

 引込み電力の合計が250kVA以上の場合は、マンション内に電気室を用意し、電力会社が無償で借室して利用する方法が一般的です。電気室の修繕は管理組合が行う必要があります。

高圧一括受電

 電力の自由化によりマンションの一括受電も可能になってきました。一括受電とは、低圧電力より安価な高圧電力を専有部分も含めたマンション全体で一括購入することで、電気代の節約をはかる方法です。受変電設備の設置、維持管理、居住者からの電気料金の集金等も一括受電の専門業者が行ってくれますが、従来の電力会社との契約を解消する必要があり、入居者全員の同意が必要です。入居者の中に電力会社の社員がいると中々同意してもらえないとの声も聞きます。

 平成28年(2016年)4月より、電力の小売り全面自由化によって、一般家庭でも小売り電力会社を選べるようになりましたが、一括受電を採用している場合は、各家庭が電力会社を選ぶことはできませんので、一括受電採用にあたっては注意が必要です。

その他

 太陽光発電パネルの低価格化に伴い、屋上に太陽光パネルを設置することも考えらえます。蓄電池と併用して、災害時の非常電力として活用することも可能です。屋上に設置する場合は、建物の積載荷重が問題ないか?大規模修繕工事時に太陽光パネル下の防水が改修可能か?等の検討が必要です。

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