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  • 執筆者の写真快適マンションパートナーズ 石田

「買いたい?」相続人は驚いた 日本の「空き家」に海外が注目の理由



 2024年1月11日の朝日新聞デジタルの表題の記事を紹介します。


「玄関先に飾られたひな人形は、うっすらと埃(ほこり)をかぶっていた。2階に上がると、扇風機、布団、年季の入った和だんす。住人を失ってから時が止まったかのように、手つかずのままだった。

 東京・世田谷。都内屈指の人気住宅街にあるこの家に2021年1月、スウェーデン出身のアントン・ウォールマンさん(31)は心を奪われた。

 築86年、木造2階建ての約90平方メートルで、約1千万円。複数の路線が乗り入れる駅から徒歩10分ほどの好立地にある。10年ほど前に高齢の住人が亡くなり、親族が相続したが、空き家となっていた。


 モデル業で欧米やアジアを渡り歩いてきたが、海外の大都市で家を買うには費用がかかる。「空き家」を知ったのは日本に来てから。安い、広い、歴史を感じさせる古さも美しい――。この家を聞いてすぐ、内見を頼み込んだ。

 「欲しいです」

 親族には驚かれた。

 「買いたい? 本当に言ってますか?」


目の前は狭い道 「再建築不可物件」

 狭い道にしか面しておらず、今の家を壊すと次の家は建てられない、建築基準法上の再建築不可物件でもあった。ただ、アントンさんの実家も築120年の木造建築。間取りやデザインをDIYで変える両親を見て育った。「自分でやるの?」と驚かれながらも、床を取り払い、壁や階段を壊し、1年がかりとなる改装を始めた。

 全国で増え続ける空き家。総務省の調査では、18年には約849万戸あり、住宅の総数に占める割合は13・6%。20年前の1998年(約576万戸)の約1・5倍に増えた。持ち家率が高い団塊世代が後期高齢者となる25年以降、急増するとされる。一方、修繕を担う大工や対応にあたる自治体職員は減っていく。

 野村総合研究所の予測では、空き家の取り壊しが進まない場合、38年には住宅総数に占める割合は31・5%まで上昇する。3軒に1軒は空き家、つまり「両隣のうち片方は空き家」という社会を迎えるのだ。


 アントンさんの近所の家も住人がいない。

 一人暮らしをしていた高齢男性が数年前に亡くなった。都内に暮らす息子家族が週末に訪れ、家財の整理や草刈りをしながら、自治体に相談して活用策を探している。

 改装が終わったアントンさんの家は、かつての趣を残しつつ生まれ変わった。がらがらと音が鳴る昭和の玄関引き戸やチャイムは、前の住人が住んでいた頃から変わらない。和室の床の間や、ピンク色の風呂場のタイルも「86年の歴史は新しくは作れない」と残した。吹き抜けにした北欧風のダイニングキッチンには週末になると友人らの楽しげな声が響く。

 「私たちには思いもつかない。海外の人の手にかかればこんな風に生まれ変わるなんて」。近所で空き家の活用策を探している男性はそう驚く。


「空き家は『問題』ではない」

 改装を終えたことを知った人から、相談が舞い込むようにもなったアントンさんはこう指摘する。「日本では『新築』が好まれる。経済を回すために必要なことかもしれないけど、その考え方が選択肢を狭めている」「空き家は『問題』ではなくて、可能性。目の前のものを前向きにとらえようとするポジティビティ(積極性)が今の日本に足りないのでは」

 海外向けに空き家を紹介する事業「Akiya&Inaka」(東京都港区)には、問い合わせが毎月数百件寄せられる。ほとんどが、日本に来たことがなく知り合いもいないといった人からだという。


 立地や物件の希望を尋ねると「海や山の近くで」「古いほうがいい」。敬遠されがちな物件に次々と買い手がつく。「海外から見て、空き家であるということにネガティブな感覚は全くない」と代表の米テネシー州出身のアレン・パーカーさん(34)は話す。

 空き家が長い間、そのままにされる背景には、さまざまな事情がある。思い出のある家を処分することへのためらいや、整理や手続きの面倒さ。管理の費用や手間がかさむといった問題もある。

 アレンさんが指摘するのは、ある先入観だ。「多くの空き家が売りに出されていないまま、放置されているのが真の問題。いい印象がない、どうせ売れない、といった先入観を壊すことが空き家問題の解決の一歩ではないか」」


 古民家は特に外国人に人気です。インバウンド需要は、空き家再生の新しい方策かもしれません。


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