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エレベーターの地震対策

執筆者の写真: 快適マンションパートナーズ 石田快適マンションパートナーズ 石田

更新日:2021年12月3日



 2021年10月7日22時41分頃に首都圏で震度5強の地震が発生しました。首都圏での震度5以上の地震は、2011年の東日本大震災以来10年ぶりとのことです。

 地震では公共交通機関が止まり、通勤通学等に支障が出ますが、マンション内に設置されたエレベーターも地震を感知すると運転を停止し、点検員が点検し、安全が確認できないと再稼働できません。東京のような大都市では、エレベーターの数が膨大なため、点検員の人手が足りず、エレベーター再稼働まで時間がかかるケースもあります。今回は、エレベーターの地震対策のお話です。


P波・S波地震感知器

 地震には初期微動のP波(タテ波)と、本揺れのS波(ヨコ波)があります。最近のエレベーターは初期微動のP波を感知した段階で、最寄り階に停止してドアを開きます。大きな揺れが発生する前にエレベーターを停止することで閉じ込めなどのリスクを抑えることための対策です。

 地震感知器のないエレベーターでも、最近は携帯電話に緊急速報が流れますので、緊急速報が流れたたら、エレベーターのすべての階の行先ボタンを押して、最寄り階で降りることで、エレベーター内の閉じ込め事故を防ぐことが出来ます。

 本震が小さい場合には、エレベーターは自動で通常の運転に戻ります。


遠隔監視システム

 エレベーターの状況が遠隔監視によってモニタリングされているエレベーターの場合は、地震時管制運転によって運転休止状態になった場合、メンテナンス契約の遠隔保守機能を利用して自動診断運転を行い、地震による運転休止後約30分で仮復旧運転します。この機能は、エンジニアが到着するまでの仮復旧が目的のため、通常運転を行うにはエンジニアによる点検が必要です。


停電時自動着床装置

 非常用バッテリーを搭載したエレベーターであれば、停電などでエレベーターの中に人が閉じ込められた場合、自動的にエレベーターの状態を確認したうえ、バッテリーですみやかに最寄り階へエレベーターを停止させます。


エレベーター内に閉じ込められてしまったら

 カゴ内に設置されたインターホンで外部と連絡をとりましょう。また携帯電話で管理会社や消防署に連絡をしましょう。時間が経つとエレベーター内の照明が切れて真っ暗になることもありますが、あせらずパニックにならずに落ち着いて待つことが重要です。


エレベーター用防災キャビネット

 エレベーター内に設置できる防災用キャビネットもあります。万が一エレベーター内に閉じ込められた場合のために、水や簡易トイレ等が保管されています。ベンチタイプの防災キャビネットもありますので、高齢者等がエレベーターに乗る時には椅子替わりにも利用可能です。


 古いマンションではエレベーター更新に際して、地震対策についても、是非検討してください。


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