住宅金融支援機構のローンに「マンション共用部リフォーム融資(高齢者返済特例)」というローンがあります。この商品は、マンション管理組合が共用部分のリフォーム工事を行うに当たり、一時金を負担する高齢の区分所有者の方または将来の修繕積立金を一括払いするために一時金を必要とする高齢の区分所有者の方にご利用いただける融資です。
昨今の物価高の影響で、積み立てている修繕積立金では足りず、大規模修繕工事を実施するにあたって一時金を徴収するケースや、大幅な管理費や修繕積立金の増額が決議されるケースがあります。しかし年金暮らしの高齢者にとっては、それらの一時金や増額となった月々の管理費が払えないケースもあります。この「マンション共用部リフォーム融資(高齢者返済特例)」は、そのような高齢者向けに作られた商品です。
融資条件は下記の3点です。
1)管理組合の総会で決議されたものに限ります。
(※2)借入申込時満60歳以上の方で、マンションの共用部分リフォーム工事を行うマンションに、自ら居住されている方に限ります。
(※3)管理組合の規約改正等の合意形成が必要となります
元金は、借り入れた方全員がお亡くなりになられたときに、相続人の方から融資住宅および敷地の売却などの方法により一括してご返済していただくことになりますので、生きている間は金利のみを支払えば良いことになります。仮入れた方が亡くなったあとは、相続人が支払うか、マンションを売却して、その金額で支払うことになります。
例えば1千万円を借りた場合、毎月のご返済額(試算)は、次のとおりです。
一般的な返済方法の場合〔元利均等返済〕 (返済期間20年、年1.00%の場合):月々45,989円(元金+利息) (返済期間10年、年1.00%の場合):月々87,604円(元金+利息)
高齢者向け返済特例の場合(年1.00%):8,333円(利息のみ)
今後、物価高から一時金徴収や、大幅な管理費の値上げ等も考えられます。このようなローンがあることも、覚えておいてください。
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