マンションの管理計画認定制度が2023年4月から、高松市でも運用開始されます。
先日訪問した管理会社では、高松市での認定第1号を取得するべく、社内にプロジェクトチームを作り、対策しているとのことでした。第1号取得をニュースリリースし、優良な管理会社であることを広くアピールしたいようです。
ヒアリングをしていくと認定を取得する上でネックとなるのは修繕積立金の金額であり、「修繕積立ガイドライン」の建築延床面積5000㎡未満の最低金額235円/㎡以上と、5000~10000㎡未満の最低金額170円/㎡以上を確保できそうな物件をピックアップし、実現できそうな物件にアプローチしているとのことでした。また建築延床面積5000㎡未満の修繕積立金235円/㎡以上はハードルが高いので、建築延床面積5000~10,000㎡未満の最低金額170円/㎡以上の物件をターゲットに提案を行っているとのことでした。
建築延床面積5000㎡は、ファミリーマンションで約60戸程度になります。この60戸を境に修繕積立金の額が1.38倍も違うのは多いに疑問です。
私の経験でも、50戸のマンションと60戸のマンションで、戸当たりの大規模修繕工事の金額に1.38倍もの価格差はありませんでした。確かに30戸程度のマンションは割高ですが、50戸では割高感はありません。
かつての住宅金融公庫の基準で50戸超のマンションには集会室やプレイロット(児童公園)の設置が義務付けらており、販売効率を上げる目的で49戸以下のマンションは多く世の中に存在しています。
国のガイドラインには、60戸以上か以下かで、一気に65円/㎡もの差をつけるのではなく、連続性をもたせたカーブとなるように基準を定めて欲しいと思います。
また、別の管理会社の社員からは、ガイドラインの修繕積立金があまりに高額だと、結局工事費の無駄使いになり、組合員にとってよくないとの話もありました。
余裕を見て戸当たり150万円の大規模修繕工事を15年毎に実施するとして必要な修繕積立金は、年間10万円です。一般的な3LDKのマンションの専有面積は72㎡なので、月々で割ると115円/㎡になります。
それから考えると、修繕積立金ガイドラインの延床面積5000~10000㎡の170~320円/㎡や延床面積5000㎡未満の235~430円/㎡は、やはり高額すぎるような気がします。
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