ロイヤルガーデン太田駅西(和田コーポレーション) 修繕積立金60円/㎡・修繕積立基金58カ月、アルファスマート松島東公園(あなぶき興産) 修繕積立金66円/㎡・修繕積立基金50カ月、ザ・レジデンス高松パークフロントタワー(三菱地所レジデンス) 修繕積立金80円/㎡・修繕積立基金90カ月、サーパス伏石駅前(穴吹工務店) 修繕積立金85円・修繕積立基金70カ月。
最近高松市内で新築で売り新築で売り出されたマンションの各デベロッパーの修繕積立金の一例です。私の会社員時代も修繕積立金は80円/㎡がスタートでしたから、ここ30年間高松市のマンションの修繕積立金は一切上がっていないことになります。また、その少ない修繕積立金をカバーする方法として、購入時に修繕積立基金を一時金として徴収していることがわかります。
この金額のまま修繕積立金が値上げされないとして1回目の大規模修繕工事時に溜まっている修繕積立金は、戸当たり72㎡の3LDKで15年後の各戸あたりの修繕積立金を計算すると、和田コーポレーションで102万8千円、あなぶき興産109万3千円、三菱地所レジデンス155万5千円、穴吹工務店153万円となります。最近の大規模修繕工事の金額の相場は戸当たり120万円程度なので、和田コーポレーションとあなぶき興産の修繕積立金では、1回目の大規模修繕工事も実施できないことになります。
各社の長期修繕計画をみると平均で5年毎、短い場合は3年毎に修繕積立金が値上げされる計画になっています。国土交通省の定めるガイドラインでは、延床5000㎡以下のマンションの修繕積立金は235円/㎡以上が必要です。一番金額の低い和田コーポレーションで3.9倍。一番高い穴吹工務店でも2.7倍の値上げが必要になります。各管理会社は、この修繕積立金の値上げに苦慮しているのが現状です。
デベロッパー系の管理会社は親会社に対して、販売当初の修繕積立金の値上げはなかなか言えないようですが、各デベロッパーは、月々の返済額を少なく見せる販売のしやすさよりも、住んでからの安心を得られるよう、販売当初から高めの修繕積立金の設定をするのが、売主としての企業の責任だと思います。
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