築6年のマンションで、機械式駐車場に空きが出ていたので、駐車場代の値下げを行ったが空きが埋まらず、駐車場収入の値下げで管理費に充当する金額も減ったため、管理費が値上げになったという相談が先日の相談会でありました。
新築時には駐車場がないと売れないということでデベロッパーは機械式駐車場を設置しますが、近隣に月ぎめの平置き駐車場があれば、そちらの方が駐車が楽なために、敷地外駐車場を利用し、マンション内に機械式駐車場に空きがあるという話しは良く聞きます。また、最近はカーシェアの普及や、高齢化による免許証返納もあり、益々駐車場の需要が減る傾向にあります。
機械式駐車場の耐用年数は15~30年程度と言われており、国土交通省の「マンションの修繕積立金のガイドライン」では、機械式駐車場の月々の修繕費は、2段昇降式で6,450円、3段昇降式で5.840円、3段昇降横行式で7,210円、4段昇降横行式で6,235円となっています。駐車場代が、この金額以下で設定されていれば、メンテナンス費用も出ず、毎月赤字を管理費で補填していることになります。
マンションの機械式駐車場で空きが出ているのであれば、必要ない機械式駐車場を撤去して平置き駐車場に変更することが一般的です。相談者には、駐車場会計を別に作成し、駐車場代による収入と、維持管理費用と将来の交換費用までを計算して管理組合内で協議すればどうですか?と回答しました。
それにしても管理会社が付いていながら、空き駐車場が出たからと言って安易に駐車場代を値下げし、あげくにはてに管理費不足になり、管理費の値上げになった管理会社の対応に唖然としました。管理のプロであるなら、このような事態になることは容易に想像できたと思います。一担当者だけの判断で、上司にまで相談されていなかったのか?
管理会社の力量にも疑問のある相談でした。
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