top of page
  • 執筆者の写真快適マンションパートナーズ 石田

空気伝搬音とは

更新日:2021年5月18日



 マンションでの隣近所からの音の伝わり方には、空気伝搬音と固体伝搬音の2種類があります。今回は、空気伝搬音のお話です。


 空気伝搬音とは、空気を伝わって聞こえてくる音のことで、人のしゃべり声や、テレビの音、楽器の音、電車や車の走行音等が、この空気伝搬音になります。この遮音性能はD価という数値で表されます。D値は数字が大きいほど遮音性能が高くなります。

 一般的にコンクリートの壁厚さ150mmでD-50程度、厚さ200mmでD-55程度になります。たとえば隣で80dBの音が発生していた場合、D-50の界壁であれば、室内では30dBの大きさで聞こえることになります。一般的にはピアノやステレオ等の大きな音は、D-45では「かなり聞こえる」、D-50では「小さく聞こえる」、D-55では「かすかに聞こえる」、D-60で「ほとんど聞こえない」ということになります。マンションを購入する時には、「界壁のD値はいくらですか?」と営業担当者に確認しましょう。

 部屋は若干狭くなりますが、隣との間のコンクリートの壁(界壁)に、グラスウール等を充填した木製壁を追加することで、D値は改善することが可能です。また、室内で発生する音は、サッシからも回り込んで聞こえてくるため、サッシの遮音性能もアップさせる必要があります。


 外部からの音の遮音性能はサッシのT値という数値で表されます。遮音性能としては、普通サッシ、T-1、T-2、T-3、T-4というふうに、数字が大きいほど、遮音性能が高くなります。T-1サッシで25dB、T-2サッシで30dB、T-3で35dB 、T-4サッシで40dBの遮音性能があります。街中のマンションでT-1サッシ、高速道路や鉄道の近くではT-2サッシ以上の窓が設置されていれば、防音に配慮したマンションだと言えると思います。ジェット機の騒音等が激しい、空港の近くのマンションではT-4の二重サッシの設置が必要です。また、このサッシの内側にインナーサッシを取り付ければ+5dBの遮音性能のアップが見込まれます。


 ただし窓は閉めていなければ、遮音性能はありません。夏場には夜間も開け放しになっており、住む人もある程度、騒音に慣れてくるのだと思います。セミの鳴き声や、波の音等、騒音計で計測すれば結構な音量なのですが、住んでいる人からは、それらの音に対する苦情は少なく、隣近所の、ごく小さな音に対しての苦情のほうが圧倒的に多いのが現状です。


閲覧数:84回0件のコメント

Comments


bottom of page