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  • 執筆者の写真快適マンションパートナーズ 石田

管理不全マンション とは

更新日:2022年5月13日



 今回は管理不全マンションのお話です。皆さんは管理不全マンションはご存じでしょうか?

 管理不全マンションとは、まだ、マンション管理の基本的な枠組みや法律が確立していない時代に分譲されたマンションで

・管理組合が設立されていない(理事会がない)

・管理規約がない

・総会が開催されていない

・修繕積立金がない

・一度も大規模修繕工事をやっていない、

そのような状態のままで、築40年超。

 これが、典型的な管理不全マンションの姿です。

 マンションに問題があったとしても、管理組合がないために、相談もできない。

 管理会社が管理しているマンションは、管理会社に問題があったとしても、この管理不全マンションよりは各段に好条件です。


 東京のマンション管理士会に入会していたときに聞いた話では、相談会に来られる方の多くはこんな管理不全マンションに住んでおり、マンション管理士が相談に乗って、管理不全状態から脱却したというお話でした。

マンション管理士が行ったこと

 相談会で相談を受けたマンション管理士がおこなったのは以下のようなことでした。


相談内容

・修繕積立金ほとんどなし、長期滞納者多数。

・大規模修繕工事が実施されていないため、建物の外壁が剥落するおそれがあり、落下防止のネットを張っている。

・組合員はマンション管理に無関心。

 そこで相談されたマンション管理士がまずやったのは、マンション管理組合設立臨時総会の開催です。

 管理組合の設立総会を開催し、管理組合を立ち上げ、入居者の中から理事会役員を決定しました。マンション管理士も理事会顧問となり、やっとこのマンションの意思決定が出来るようになりました。

 その後、ルールが必要ということで、管理規約制定の総会を開催。こちらは3/4の賛成が必要な特別決議ですが、無事承認されました。修繕積立金の大幅な値上げも承認されました。

 これでようやく、普通の管理組合としての体制ができました。まだまだ道のりは長いですが、これでやっと普通のマンションとしての歩みが始まりました。近い将来には、念願の大規模修繕工事も実施されるでしょう。

 管理不全マンションへの支援策として、自治体によってはマンション管理士等専門家の派遣事業が実施されています。

 しかし、管理不全マンションの再生に重要なのは、使命感を持って取り組むキーマンの存在です。情熱を持って自分のマンションを住みよくするという入居者が存在しないと、マンション管理士の努力だけでは、マンションの再生は出来ません。

 香川県に管理不全マンションがあるのか、私にはわかりませんが、マンション管理士としてお役に立てればと思います。

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