先日実施したあるマンションのマンション管理適正化診断で、理事会の議事録を確認したところ、議事録署名人の欄にはパソコンで指名が印刷されており、押印欄にシャチハタのハンコが押されていました。マンションの管理規約は最新版の標準管理規約に準拠しており、49条には「議事録が書面で作成されているときは、議長 及び議長の指名する2名の総会に出席した組合員がこれに署名しなければならない」と記載されています。
以前の標準管理規約では、「署名押印しなければならない」と書かれていましたが、役所の「脱ハンコ」の流れから、管理組合が作成する議事録も押印が必要なくなったようです。
今回伺ったマンションでは、名前が既にプリントアウトされおり、これでは「署名・押印」ではなく、「記名・押印」になっていました。この議事録に100円ショップでも売っているシャチハタ印を押した状態は、偽造されやすいという意味からも、とても疑問が残りました。押印が省略されたのであれば、なおさら署名(サイン)は重要です。
管理会社の担当者は、組合員の手間の簡略化を考えて記名押印としていたようですが、マンションの管理規約通りに、今後は必ず手書きの署名(サイン)をしていただくようにお願いしました。
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